「思い描いていた大学生活ようやく」大阪大で1年遅れの入学式
大阪大は6日、2020年春の入学式が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった新2年生を対象に、1年遅れの入学式を大阪城ホール(大阪市中央区)で開いた。 式では、マスクを着けたスーツ姿の新2年生約2800人が出席。1席おきに着席するなど感染対策をした。学部生代表の医学部2年、森田友来子さん(19)が「見えない敵と闘い続け、正解が何か分からないまま過ごした1年でした。今は存在しない未知の正解を自ら作り出せるような人間でありたいと思います」と宣誓。続いて西尾章治郎学長が「コロナ禍が続き、この1年間、必死に勉学に励んでこられたことに心より敬意を表します。今日から始まる生活を充実させていきましょう」と激励した。 入学式に出席した文学部2年、岡田健志さん(19)は「ずっとオンライン授業で、大学には4、5回しか来ることがなかった。思い描いていた大学生活がようやく始まりそう」と笑顔で話した。 大阪大では20年度、大半の授業がオンラインで行われ、新入生は入学した実感を得られないまま大学生活をスタートした。大阪府内では再び感染が急拡大し、部活動などで一部制限があるものの、授業は感染対策をした上で対面主体で行うという。 新2年生の入学式は、これまでに神戸大や関西学院大、大阪経済大などでも開かれ、7日には京都大でも行われる。【近藤諭】