景気後退懸念、幅広い資産クラスから資金流出-米株と日本株は流入
(ブルームバーグ): 金融政策引き締めが主要国・地域の経済をリセッション(景気後退)に陥らせるとの懸念を背景に、過去1週間で幅広い資産クラスから資金が流出した。米国債と米株ファンドは流入だった。
EPFRグローバルのデータを引用したバンク・オブ・アメリカ(BofA)のリポートによると、18日までの1週間に株式ファンドからは52億ドル(約6700億円)が流出。投資信託の解約が目立った。債券ファンドからは123億ドルが流出。マネーマーケットファンド(MMF)と金からも資金が流出した。
世界の株式市場の時価総額は3月のピークから約12兆ドルを失った。ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏やJPモルガン・チェースのマルコ・コラノビッチ氏は差し迫ったリセッションへの懸念は行き過ぎだとしているものの、ストラテジストは総じて株式相場の一段の下落を予想している。
BofAのカスタム・ブル&ベア指標は株式の「明確な」買いシグナルを示したが、マイケル・ハートネット氏らストラテジストはベアマーケットラリー(弱気相場の一時的な株高)には売りで向かうよう勧めている。
ハートネット氏によると、過去140年の19回の米株弱気相場でS&P500種株価指数は平均して289日間に37.3%下落。今回も同様ならば下げは10月まで続き、S&P500種は3000になるという。
株式ファンドの中では米株ファンドに3億ドルが流入。日本株も流入だった。欧州株は14週連続の流出。
原題:
Mass Outflows Hit Every Asset Class as Recession Fears Climb (1)(抜粋)
(c)2022 Bloomberg L.P.
Ksenia Galouchko, Sagarika Jaisinghani