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市販薬「ガスター10」を飲んでいいとき、悪いとき|薬を使わない薬剤師 宇多川久美子のお薬講座

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サライ.jp

新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。この時、感染予防にもっとも重要になるのは自身が「健康であること」。免疫力をつけ、たとえ感染してもそれに負けない抗ウイルス力を身につけることです。さて、こうした情況で、市販薬の中でも安易に手を出してほしくないのが「胃薬」です。

強酸性の胃酸が感染予防に重要な役割を果たす

ウイルスは喉や鼻の粘膜を通して感染、増殖します。新型コロナも同じです。ウイルスが喉や鼻に入ってくることを完全に防ぐことは出来ませんが、喉の粘膜に付着したウイルスを水やお茶で胃に流し込むことはできます。胃には強酸性の胃液があります。強酸性の胃液でかなりのウイルスが死滅すると考えられています。 実際、私が薬剤師として薬局に勤務していたときは、かぜやインフルエンザの流行する季節は感染症の患者さんに薬をお出ししたら水を飲み、手を洗うのが、みなの習慣でした。薬局だけでなく多くの医師も実践していました。多くの患者さんに接する医師や薬剤師がバタバタと感染しないのは、こうした行動が有効だったことも理由のひとつだと思います。 さて、そこで胃薬です。市販薬のパッケージを見てみましょう。効能には「胃痛、胸やけ、胃酸過多、胸つかえ、胃もたれ、胃重、胃部不快感、胃部膨満感、吐き気、嘔吐、げっぷ、飲み過ぎ、食べ過ぎ、消化不良、食欲不振」などなど、書き切れないほどです。胃の不快症状すべてといっていいでしょう。 胃痛の原因の筆頭は、胃酸の出過ぎです。強酸性の胃液で胃が荒れ、炎症を起こす。そこで胃薬を飲んで胃液の分泌を抑える、あるいは中和することで症状を緩和します。しかし胃液の分泌を抑えるわけですから、胃酸は弱まります。もしそこにウイルスが入ってきたら、胃酸で退治できないかもしれない、という状態になります。 新型コロナウイルスの感染が続くなかで、胃は私たちの大きな防御壁になります。いつも以上に胃を大事にしなければと思うのです。「胃薬を飲まずに済む生活」を送ることが求められているのです。

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