とにかく目を引くワールドタイマーを着用テスト/アーノルド&サン「グローブトロッター」
操作自体は時針単独調整型のワールドタイマーに同じ
グローブトロッターが意図する利用者は、もちろん国際的な旅をし、24時間表示に有用性を感じる人たちであろう。頻繁に旅をする人はどのようにこのタイムピースを使用するであろうか? 時分針と地球儀をコントロールするのは、3段引きになっているリュウズで、シンプルな地理感とわずかに特別な知識を必要とする。
まず、リュウズを3段階目に引き出し、ダイアルのセンターに直線を思い浮かべる。そして地球儀上の現在いる都市を探し、時間をセットする。時は半球儀外周の24時間スケールを用い、分は分針を時計回りに回転させて調整する。つまりロサンゼルスに在住しており、現在の時刻が午後5時30分であれば、地球儀上のカリフォルニアがサファイアクリスタル製ディスクの17時と18時の間に来るようにリュウズを回して合わせる必要があるのだ。 その後、リュウズを押し込んで2段階目にし、時針を1時間ごとに単独運針させることでローカルタイムを設定する。その後リュウズをもう一段階押し込んで1段階目(巻き上げ)のポジションにした後、ケースに押し込む。
別のタイムゾーンに移動したときは、単にリュウズを第2ポジションに引き出し、時針をその時刻に合わせれば良いだけだ。ホームタイムは地球儀から読み取る。もし1時間単位の時差ではないタイムゾーンにいる場合(インドやネパールなど)は、リュウズを第3ポジションに引き出して分針をローカルタイムの時針に合わせて調整するだけでいい。また同時にその他のタイムゾーンの時刻を知りたい場合は、半球儀上の都市を24時間スケールに沿って読み取ることができる。
見応えのあるムーブメント
これら全てを司るのはアーノルド&サンの自社製Cal.A&S6022で、ムーブメントにはブラックADLC処理がされている。特徴的な鋲モチーフのロゴとギヨシェ彫りが与えられた両方向巻き上げのローターを通じて時計の45時間パワーリザーブが蓄えられる。 その他の特徴としてはネジのミラーポリッシュ仕上げとネジ山の面取り、サーキュラーサテン仕上げの歯車、重い地球儀を回すだけのトルクを可能にした大きなテンプなども見て取れる。