「プロV1」と「プロV1X」の最新モデルが登場! どう変わった? 2021年モデルをコースで試打して徹底比較
タイトリストから2021年モデルの「プロV1」と「プロV1X」が発表された。ツアーでの使用率No.1を続けるボールは一体どう進化したのか。プロゴルファー・中村修が試打レポート。
プロV1とプロV1xはそれぞれどう進化したか
2年に1度、ニューモデルが発売となるタイトリストの「プロV1」シリーズ。最新モデルがどう進化しているのか、実際にコースでプレーしながら比較テストを行いました。 まず最初に感じたのは「プロV1」の打感の柔らかさです。プロV1は元から打感の柔らかいモデルではありましたが、さらに柔らかくなったような印象です。一方の「プロV1X」も、とくにショートゲームでのカチッとした前作までの打感を踏襲しながらも、少し角が取れて洗練された印象でした。打感は両モデルとも総じてマイルドになったと言えると思います。 実際にショットを放ってみると、「プロV1」はドライバー、アイアンとも中弾道で風に負けない球筋で飛び、「プロV1x」は「プロV1」よりも一段高い弾道で飛びます。 スピン量という点で比べるとドライバーでのスピン量は変わらない感じですが、アイアンでは「プロV1X」のほうが明らかに弾道も高く、スピン量も多い飛び方をします。 後日、計測器・GC2を用いて7番アイアンのデータを比べてみましたが「プロV1x」のほうが200回転くらい多く計測されました。プレーヤーのタイプでいえば、高さを抑えてライン出しショットを多用するタイプは「プロV1」、高い弾道でグリーンを上から狙いたいタイプは「プロV1x」がマッチしそうです。
プロV1のスピン性能がアップしてボール選びがさらに悩ましくなった!?
ここまでは前作と同じキャラクター通りの印象でしたが、グリーン周りやヘッドスピードの遅い領域のスピン性能を打ち比べてみたところで新「プロV1」に違いを感じました。 前モデルでは、「プロV1X」はウェッジショットでとくにスピン性能が高く、低く打ち出し2バウンド、3バウンド目でギュギュッと止まり安心してピンに突っ込んでいける感覚でしたが、「プロV1」はスピンがかかないわけではもちろんないものの「プロV1x」のような鋭いスピンがかかる印象はありませんでした。ところが新モデルの「プロV1」は明らかにスピンが入るようになっています。しっかり食いつく打感で「プロV1X」に近い止まり方をするように感じました。 スピンのかかるボールでスピンをかけ過ぎないように打つのはそれほど難しくはありませんが、スピンのかからないボールでスピンをかけようとするのは難易度は高く「プロV1」ユーザーにとっては嬉しい進化になるはずです。