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構想10年!「バーチャル伊勢丹」発起人の大いなる野望

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WWD JAPAN.com

"他業種の参入でBtoBビジネスの可能性が広がる"

WWD:とはいえ、アバターの着せ替えのために数十万、数百万円と買う人はいるんでしょうか?

仲田:相当レアだと思います(笑)。ですからゲームで終わらせず、興味をリアルの洋服につなげることが必要になってきます。バーチャル上でなら、たとえば全身柄物のような、現実世界よりも少し攻めたようなアイテムも着用できますよね。ファッションは「成功体験」が大事です。百貨店に身を置いて思うのは、50万~60万のスーツを購入されるお客さまは、お金があるばかりではなくて、それに何らかの対価があると知っているからです。「おしゃれをしてみたら異性にモテた」とか「自分に自信がついた」とか。バーチャル上でもそういった成功体験が生まれるでしょうし、それが現実世界でのファッションの興味にもつながると思うのです。それも若い世代ほど、ネットの世界は現実世界と同等、それ以上に“リアル”ですから。そのために一番重要なのは、三越伊勢丹以外のプレイヤーがバーチャル世界に参入し、多様性が生まれることです。現在の取り組みのままでは着せ替えゲームの延長。バーチャル世界に小売業やそのほかの企業が参入すればそこに社会が生まれ、職業が生まれる。人々が仮想空間のピカデリーで映画を見たり、スポーツ観戦をしたり、レストランを利用したりするようになれば、TPOが生まれる。そうなると、アバターファッションの価値も高まるし、それ以外にも様々なビジネスの可能性が広がると思います。

WWD:他社との協業では、どんなビジネスが考えられる?

仲田:今構想にあるのは、アバター衣装を活用したBtoBのソリューションビジネスです。現実では消費環境の変化で「服が余る時代」に突入しています。余らせないよう商品企画も売れ筋に走り、同じような服が増えて消費者のファッションへの意欲はますます萎んでいく。そういった構造的な問題にメスを入れるには、バーチャルという角度からのアプローチもあり得ると思います。具体的には、アパレルブランドやメーカーに、商品のテストマーケティングとしての場として活用して頂きたい。「挑戦的だけど、売れるかな……」というデザインを、まずはアバターアイテム化してもらってバーチャル伊勢丹で販売し、需要予測の指標として役立てていただく。商品化に至らぬまま倉庫に眠っていたラフやCADデータなどを元に、バーチャル上で作ってみたらヒットつながるかもしれません。また、若手デザイナーの発掘の場にもなるでしょう。仮想世界でデザインした服が話題になれば、百貨店やメーカーなどへの商談にもつながります。館の外では、商品のリードタイムがゼロであることを生かした即売形式のバーチャルファッションショーや、(バーチャル世界の)街中で素敵なファッションのアバターとすれ違ったときに、そのアイテムがワンクリックで買える仕組みなどを思い描いています。そこで私たちは何らかのマージン(手数料)をいただく。

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