投資信託選びの3ポイント どこの、何で、どのように
公的年金で不足する老後資金は自分で準備しなければなりません。自分年金づくりに大きな役割を果たすのが、つみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇のある制度を利用した投資信託の積み立てです。 といっても、「どの投資信託を積み立てればいいの?」という声も聞こえてきます。そこで今回は投資信託の選び方について見ていきましょう。
■投資信託の種類と選び方
投資信託の個別の商品である“ファンド”は、投資信託の運用会社が設定し、出資する人を募集してお金を集めます。“ファンド”に集まったお金は、運用会社に所属する運用の専門家(ファンドマネジャー)やそのチームが株や債券などで運用します。 投資信託を買うということは、ファンドに出資するということであり、ファンドを通して株や債券に間接的に投資することになります。 個人がファンドを購入するときは、証券会社や銀行に証券口座をつくって、そこを通して購入の申し込みや購入代金の払い込みを行います。こうした証券会社や銀行は販売の窓口というわけです(運用会社が販売窓口となっているケースもあります)。 ファンドに集まったお金を運用するにあたっては、以下のような項目がファンドごとにあらかじめ決められています。
・何で運用するか
株、債券 など
・どこの商品か
日本、米国、先進国、新興国、全世界 など
・どのように運用するか
インデックス運用(株価指数などに連動するように運用する) アクティブ運用(指数を上回る運用成果を目指す) これらの組み合わせによってファンドのタイプが決まります。例えば、「日本の株で運用するインデックスファンド」「先進国の債券に投資するアクティブファンド」といった具合。また、「全世界の株と債券に投資する」というように、資産を組み合わせた「バランス型」と呼ばれるファンドもあります。 「どこの」「何で」「どのように運用するか」というファンドのタイプは、ファンドを選ぶ最大のポイントとなります。 では、現役世代が資産づくりをするためには、どこの何でどのように運用するファンドがよいのでしょうか。投資初心者は値動きが少ないバランス型がよいという考え方もありますが、時間をかけて資産づくりをするのであれば、株だけに投資するファンドのほうが資産を増やす効果が高いといえます。投資先は日本だけでなく、先進国全体、あるいは全世界に広げて国際分散投資を図るのがよいでしょう。 アクティブ型はファンドごとに運用方針・運用成績が異なります。それを理解したうえで自分で選べる人は「これ」と思えるアクティブ型ファンドを選べばよいですが、それは難しいな、と思う人はインデックス型にしましょう。