室外機の開発期間35%短縮へ…パナソニック、ヤンマーと新会社設立の狙い
パナソニックホールディングス(HD)はガスヒートポンプエアコン(GHP)の開発や製造で、ヤンマーHD子会社との共同出資会社「パナソニック・ヤンマーGHP開発製造」を群馬県大泉町に設立する。資本金は9000万円、出資比率はパナソニックHDが51%、ヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区)が49%。2025年4月の設立を目指す。両社のノウハウを持ち寄り、室外機の開発期間を従来比35%短縮できる見通しだ。 【写真】ヤンマーグループのGHP室外機とパナソニックグループのGHP室外機 GHPはガスエンジンでコンプレッサーを動かす業務用空調。オフィスや病院、学校などが導入している。 新会社は両社の開発や製造を統合し室外機の設計を共通化する。パナソニックとヤンマーのブランドは維持し、両社グループがそれぞれ販売する。GHPの国内シェアは両社を合わせると約60%に達する。 生産拠点はパナソニックグループの群馬工場(群馬県大泉町)と、ヤンマーグループの岡山工場(岡山市東区)を活用する。26年1月に生産を始め、35年までに水素や合成メタンなど新エネルギ―を活用するGHPの開発を目指す。パナソニック空質空調社の片山栄一社長は会見で「強靱(きょうじん)なGHPのプラットフォームを作り、市場の需要にしっかり応えていきたい」と述べた。