【朝日杯FS】「キャリア2戦」「前走1着」「関東馬」がキー 混戦模様で一歩抜け出したのは?
今週は朝日杯FS
阪神JFの同日に行われた香港国際競走。メインの香港カップを制したノームコア(父ハービンジャー)、2着のウインブライト(父ステイゴールド)の父はともに産駒が小回り巧者で有名。実はそういうタイプが香港の2000mに合っているのかも。来年以降も覚えておこう。 【朝日杯FS 2020予想】有力馬はレッドベルオーブ、ステラヴェローチェなど モントライゼにとって心配なデータとは?(SPAIA編) さて、今週のGIは12月20日(日)に阪神競馬場で行われる朝日杯FS。今週は牡馬同士の戦い…というのは間違いで、牡馬・セン馬限定だったのは1991~2003年の間だけ。2004年からは牡馬・牝馬限定(セン馬は出られない)となっている。一昨年に有力牝馬のグランアレグリアが出走して話題になったが、2歳時における牡牝の能力差はさほど大きくない。相手関係やローテーションを考えて、来年以降有力な牝馬が出走してきてもおかしくないだろう。 あと大きく変わったことといえば、2014年から阪神競馬場で行われていること。同時にホープフルSが重賞に昇格、その3年後にGIとなったことで、出走馬の質(主に距離適性)が変化したことだろう。出走馬の青写真は皐月賞からNHKマイルC、またはダービーへ、となるか。ここを勝ち、描いた通りの道を歩むのは果たしてどの馬か。今回はいつもの過去10年のデータに加えて、阪神に移動した2014年から6年間のデータも平行して検証してみる。
当日馬体重に注目
2013年まで関東の中山競馬場で行われていたこともあり、この10年間で関東馬が6勝と奮闘。4勝の関西馬をリードしている。しかも、出走頭数は関西馬の方が3倍近く多いのだから、関東馬が強いレースと考えていいだろう。 ちなみに、阪神競馬場で行われた6年間では関東、関西馬とも3勝ずつ。やはり関西馬の方が圧倒的に出走頭数が多く、関東馬の頑張りが目立つGIといえる。 続いてはキャリアに注目。阪神JFでは過去10年でキャリア4戦以上の馬から勝ち馬が出ていなかったが、この朝日杯FSではキャリア4、5戦の馬からも勝ち馬が出ている。 ただ、最も1着馬を出しているのは阪神JFと同じキャリア2戦組。キャリア3戦組も3勝、7連対と悪くない数字。この2組が有力候補とみたい。 ちなみに阪神に移行してからは、キャリア5戦以上を消化している馬から連対馬は出ていない。 阪神JFと同じで、前走1着馬が圧倒的に強い。何せ、優勝した10頭全てが前走1着馬だ。ただ、2着馬に関しては6着以下から巻き返した馬も2頭いる。勝ち馬にこだわるなら前走1着、馬連や3連系で人気薄を狙うなら、このデータは軽視しても問題ない。 前走人気に関しては、ここ10年で決め手のあるデータはなかった。ただ阪神で行われてからの6年間に限ると、4頭が前走で1番人気、2頭が2番人気に支持されていた馬。これが近年のトレンドと考えると、前走で2番人気以内に支持されていた馬が狙い目となる。 前走着順ほど強くないが、中2週で使ってきた馬の成績が【4-0-0-10】。ほかのローテーションに比べると勝率、連対率とも抜けていい。なお4頭とも1勝クラスを勝っての参戦だった。今年の出走馬で中2週のローテーションの馬はバスラットレオンとビゾンテノブファロだが、ともに前走で負けているのが惜しい。 中2週に限らず、1勝クラスを勝って参戦した組がここ10年で5勝と好成績を挙げている。一方、ステップレースで好相性のレースはというと、【2-1-1-3】のサウジアラビアRCになるか。サンプル数が少ないとはいえ、馬券に絡む率が5割なら上々だろう。東京スポーツ杯2歳Sとデイリー杯2歳S組も同じく3連対しているが、前者は勝率が3%を切っており、後者は勝ち馬すら出ておらず信頼度はかなり落ちる。 最後に当日の馬体重で面白いデータがあったので紹介する。459キロ以下で出走した馬は【0-0-2-30】で連対馬は1頭もなし。中山も阪神も直線に坂があるのだが、ある程度の馬格がないと乗り越えられないということだろうか。 いずれにせよ、当日に460キロ以下での出走だと厳しいようだ。