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吉田羊×大泉洋『2020年 五月の恋』は、リモートドラマの到達点「誰かを喜ばせたいというポジティブな気持ち」の強さ

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大泉さんとでしか考えられない

リモートドラマが花盛りだ。こんな時期にだってエンタテインメントにはできることがある、このまま終わってたまるか、というドラマ関係者の意地を見ているような気がする。 【画像】コロナ禍を楽しませてくれた深夜ドラマに拍手を その最上の成果のひとつが、6月2日よりWOWOWプライムで4夜連続放送されたドラマ『2020年 五月の恋』だろう。放送時間は23時45分から毎夜15分。YouTubeでのWOWOWオフィシャルチャンネルでは先行して全話無料配信されているので、WOWOWに加入していない人でも観ることができる。 出演は吉田羊と大泉洋のふたりだけ。主演ドラマ『コールドケース3~真実の扉~』(WOWOW)の撮影自粛がつづいている間にYouTubeで配信された『12人の優しい日本人を読む会』に参加した吉田が、「2時間の舞台戯曲ができるなら、分割すれば連ドラもできるはず」と発案。『ひよっこ』などで知られる岡田惠和がわずか10日間程度で脚本を書き上げた。監督は吉田主演の映画『ハナレイ・ベイ』の松永大司が務めている。 大河ドラマ『真田丸』で「洋&羊コンビ」として夫婦役を演じた大泉洋の出演も吉田たっての願いだった。大泉のもとにはマネージャーを通した依頼と共に、吉田本人からも「この企画は大泉さんとでしか考えられない!」とメールが届いたという。大泉は「本気の人の熱意というものはこんなにも早く世の中を動かすんだなーと感動しております」とコメントしている(コメントはすべてオフィシャルサイトより)。 ■大泉洋の「きつい?」に涙 離婚した妻と夫という究極のリモート状態にあるふたりが、間違い電話がきっかけで4年ぶりに会話するようになるというストーリー。それだけといえば、それだけなのだが、笑えて、泣けて、また少し笑えて、最後は温かい気持ちになる。このふたりはこのあとどうなるんだろう?と気になる連ドラらしい連ドラでもある。 吉田が演じるユキコは、大手スーパーマーケットの店舗で売り場を任されている。自粛期間中も連日売り場に立っていて疲労困憊の様子。大泉が演じるモトオ(「元夫」と書くらしい)は会社の潤滑油的な存在だったが、リモートワークによって自分の存在価値に疑いが生じている模様。そんなビジネスマン向けのネット記事、確かによく目にした。 モトオからの間違い電話に最初はつっけんどんな態度を取っていたユキコだったが、争いを好まないモトオの性格の前に、思わず職場で遭ったつらい話をしてしまって涙を流す。モトオがさらりと言った「きつい?」というひと言が胸にしみた視聴者も多かったのではないだろうか。モトオも昨今のドラマによく登場する「相手の話をしっかり聞く男」だ。ユキコと一緒にほろりとしながら、最後に笑わせてしまうのはさすが大泉洋。翌日からどちらも「電話かけようかな」「電話かかってこないかな」とスマホを見つめるようになっているのもたまらなくおかしい。

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