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大手アパレル「レナウン」再建に黄信号―― 「突然の閉店」相次ぐ実店舗、ブランドごとに切り売りも?

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HARBOR BUSINESS Online

 5月15日に民事再生法を申請して倒産したアパレル大手「レナウン」(本社:東京都江東区)の経営再建に暗雲が漂っている。  新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、新たなスポンサー選びが難航。7月下旬には数百店舗が閉店、もしくは営業休止する状態に至っているという。 ⇒【画像】レナウン本社が入居する東京有明・TFTビル

世界有数のアパレル企業だった「レナウン」、中国企業傘下となっていたが…

 「レナウン」はアパレル界の世界大手でありながら若い人にとってはあまり馴染みがないかも知れないが、傘のマークでお馴染みの「アーノルドパーマー(Arnold Palmer)」などのブランドイメージを見ると「見たことある」という人が多いだろう。  レナウンは1902年に大阪で「佐々木商会」として創業。1923年に英国の巡洋艦・レナウンに因んで社名を「レナウン」へと改めた。 戦後は百貨店の成長とともに経営規模を拡大、インパクトのあるCMを次々生み出したことでも話題を集め、1963年には株式上場を果たした。そして、全国の百貨店でメンズスーツ業界のリーディングブランド「ダーバン(D’URBAN)」をはじめ、全国の百貨店や総合スーパーに「アーノルドパーマー(Arnold Palmer)」「インターメッツォ(INTERMEZZO)」「シンプルライフ(SIMPLE LIFE)」「通勤快足」など多くのブランドを展開する世界有数のアパレル企業へと成長した。  一方で、1990年に英国ブランド「アクアスキュータム(Aquascutum)」を買収するなど積極投資をおこなった直後にバブル経済が崩壊したことで多額の負債を抱えることとなり、2000年代に入ると「百貨店不況」とともにアクアスキュータムやJ.クルーの展開を終了するなどリストラを進行。そうした状況のなか、2010年には中国の繊維企業「山東如意科技集団有限公司」(本社:山東省済寧市)の傘下となっていた。2020年の経営破綻時点では、同社がレナウン株の3割ほどを保有していた。  中国企業の傘下となったレナウンであったが、東証一部上場を維持したまま経営再建をおこない、山東如意がアクアスキュータムを再買収してレナウンによる販売を再開するなどブランド展開を見直すとともに中国進出を加速させ、事業の立て直しを進めた。  さらに、2018年には東京駅横にある「KITTE」にダーバンで初となる百貨店外の旗艦店を、2019年には新・渋谷駅ビル「渋谷スクランブルスクエア」にアクアスキュータムのポップアップショップを開設、並行してEC(ネット販売)を強化するなど、「脱百貨店」化も進めていた。  しかし、2020年4月に新型コロナウイルスの影響で国内殆どの百貨店やショッピングセンターが休業に追い込まれると、その影響を受けて5月15日に民事再生法を申請することとなった。債権者は子会社のレナウンエージェンシーで、負債総額は約138億円。レナウンは近年の財務状況を見ると「自転車操業」に近い状態となっており、実店舗の殆どが営業できない状態に陥ったことが致命傷となった。

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