阪神の新番長・西勇輝の“説教”に若手選手が困惑するワケ
コロナ禍で無観客が続くプロ野球キャンプ。例年より選手の声がよく響く中、沖縄の阪神キャンプで存在感を発揮しているのが“虎のエース”西勇輝(30)だ。 【画像】現場からはブーイングが上がっているという西勇輝 2月13日に今季ドラフト2位の伊藤将司、3位の佐藤蓮の二投手を呼び出し、“公開説教”したことで物議を醸した。番記者が語る。 「道具の扱い方やゴミ拾いなど、野球に対する心構えについて『目に余る』とカミナリを落としたのです。囲んだ番記者には『ヒール役でもいいから、言ったほうがいいなと思って』とドヤ顔で説明していました。去年までいた藤川球児や能見篤史、福留孝介ら“重し”になるベテラン勢が抜けたので、彼らの代わりを買って出ようとしています」 そんな西に対し、周囲の反応は冷ややかだという。 「去年から若い投手陣を標的に、弁が立つ藤川を真似た説教をし始めたのです。ただ、現場からは『球児さんは叱ってもその後、必ずフォローしていたし、マスコミに内容をペラペラ話すこともなく、あくまで“内輪”で終わらせていた』とブーイングが。西は目立ちたがり屋なので、周囲に自分の力をアピールしたがる。暴走しても止めるベテランはおらず、若手たちは困惑しています」(球団関係者) 新人にプロの先輩として“訓示”を垂れるのはまだ良しとしても、他に不安視されていることがある。
西の標的にされないといいが……心配される大型ルーキー
「ドラフト1位の大型野手・佐藤輝明(21)を“かわいがり”の標的にしなければよいが、と。最近は若手野手にも目をつけて、何かと口出しするようになっているので」(同前) “柳田悠岐二世”とも呼ばれる佐藤輝は、キャンプ中の実戦で7戦連続安打(2月22日現在)を放つなど目立ちまくっている。 「佐藤輝は学生時代からとにかくマイペース。出身の近大関係者も『本人は注目されないオリックスで伸び伸びやりたかったようで、ファンとマスコミの目が厳しい阪神でやっていけるのか』と心配していた。今は大丈夫そうですが、問題はオープン戦終盤、一線級の投手が打てなくなって壁にぶつかった時。そこで西にガツンとやられたら、萎縮して潰れてしまう恐れがある」(在阪テレビ局関係者) さらに不安要素がもう一つ。昨年7月、本誌が報じたステイホーム中の“ホテル密会不倫”で、西は相手のファンとSNSのダイレクトメッセージで密かに連絡を取っていたのだが、 「お立ち台で謝罪した後、インスタグラムを削除したのに最近、再び復活させた。後輩との仲良さげな様子を載せているが、『また病気が出なければよいが』との声もある」(前出・番記者) 「虎の穴」で若手が育つかは“新番長”次第のようだ。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年3月4日号