「加湿器」を一晩中つけると、電気代はどれくらいかかりますか? FPが加湿器の電気代をタイプ別に比較して回答
乾燥が気になる季節にあると便利なのが、「加湿器」です。喉や肌の乾燥が気になる人には欠かせない家電ですが、長時間つけっぱなしにしていると電気代が気になりますよね。 【表】加湿器を一晩中つけた場合の電気代(筆者作成)※1カ月の電気代は8時間×30日としています この記事では、FPが加湿器の電気代をタイプ別に比較します。また、加湿器の節約ポイントも解説しますので、気になる人はチェックしてみてください。
加湿器のタイプによって電気代は違う
どのタイプの加湿器を使うかによって、電気代は異なります。加湿器には大きく分けて次の4つのタイプがあります。それぞれの特徴と電気代をみていきましょう。 ・超音波式 ・気化式 ・スチーム式 ・ハイブリット式 超音波式加湿器 ・特徴 超音波の振動によって水を微粒子(霧)にして、放出させるタイプの加湿器です。水を加熱しないため、電気代を抑えられます。構造がシンプルなので、コンパクトでデザイン性が高いものが多いです。 デメリットは、加湿能力が低いことと、加熱処理がないため雑菌が繁殖しやすいことです。そのため、小まめなお手入れが必要です。 ・電気代 消費電力は26W、1時間当たりの電気代は0.8円になります。 気化式加湿器 ・特徴 水を含んだフィルターに風を送って、水分を気化させることで加湿します。加熱をしないため、電気代はあまりかかりません。ファンで風を送るため、超音波式よりも広範囲を加湿できますが、加湿能力はそれほど高くありません。 デメリットは、フィルターを使うため、定期的なお手入れが必要になってきます。また、製品によってはファンの作動音が気になる場合もあります。 ・電気代 消費電力は8W、1時間当たりの電気代は0.25円になります。 スチーム式加湿器 ・特徴 ヒーターでタンク内の水を蒸発させて加湿します。水を沸騰させるため、雑菌などが繁殖しにくく衛生的です。他のタイプと比較して加湿能力は最も優れています。 デメリットは、ヒーターを使うため電気代が高くなります。また、吹き出し口が熱くなるため火傷のリスクがあります。 ・電気代 消費電力は495W、1時間当たりの電気代は15.35円になります。 ハイブリット式加湿器 ・特徴 複数の方式を組み合わせることで、“いいとこどり”をしたタイプの加湿器です。スチーム式と超音波式を組み合わせたもの(超音波式+加熱)、フィルターに温風を当てて加湿するもの(気化式+温風)などがあります。 気化式+温風の場合、フィルターに温風を当てて加湿能力を高めて、ファンの力で広範囲を加湿できます。また機種によっては、部屋の湿度が設定湿度になると、加熱を停止して気化式のみとなり、消費電力を抑えられるものがあります。 デメリットは本体価格が高めであることです。 ・電気代 消費電力は290W、1時間当たりの電気代は9円になります。 電気代が安い順に、気化式加湿器、超音波式加湿器、ハイブリット式加湿器、スチーム式加湿器となります。 ※全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」の31円/kWh(税込)を用いて計算