ADHDの夫と暮らして変わった金銭感覚 「残金が月収」で気が楽に 「節約と我慢は違う」救われた一言
お互いの凸凹を補いながら生活している自閉スペクトラム症(ASD)の西出弥加(さやか)さん(33)と注意欠如・多動症(ADHD)の光(ひかる)さん(26)夫妻。夫・光さんが苦手だったお金の管理や妻・弥加さんの節約意識について、弥加さん視点でつづります。(文:西出弥加) 【画像】ADHD・ASD夫婦の工夫はこちら レシートの仕分け、節約、収納、スケジュール管理……
結婚して向き合った「お金」
ヒカルくんと出会い、お金のことについて考える機会が増えました。以前はなんとなく支出よりも収入が多ければいいかなと思って生活していましたが、結婚してから自分が何にどのくらい使っているのか細かく把握することができたので、向き合わせてくれたことに感謝しています。 まず、2人でノートに買うものをざっくり書いてみるということでした。 必須なもの、あれば助かるもの、今はなくていいものの三つに分けて書き、目に見えるようにして、その項目に優先度をつけました。 当初は払わないといけない光熱費などを払えず、必要ないものを買ったりしていました。つまりお金の使い方が上手ではありませんでした。悪気があるわけではなく、何が最も必要なのか分からなかっただけでした。 まず必須なものは家賃、光熱費、食費、携帯料金などで、それを足したら月にいくらかかっているのかざっくりと話しました。この支出額が収入より多いと赤字になってしまうと話したとき、月に大体いくらあれば生活していけるのかが見えました。 そして今月稼いだお金は来月入金され、再来月の生活費になると話しました。つまり2ヶ月前に収入がないと今月の生活が苦しくなるということです。 ここを把握したヒカルくんはバーコード決済で支払いをするようになりました。運よくクレジットカードの審査も通ったので、決済方法の選択の幅が増えました。 バーコード決済は月々の携帯料金と同時に生活費も引かれるので、一旦は、現金が必要ありません。今現在、手持ちがなくても1、2ヶ月後にお金が入っていればいいので、この決済方法のおかげで「月の給与を待っていられない、明日のお金がない」状態から抜け出しました。