日本ハム20歳・野村大暴れ! 4番で2安打2打点
阪神との練習試合に「4番・3塁」
開幕に向けて猛烈アピールだ。日本ハムの野村佑希内野手(20)が9日、今季初の対外試合となった阪神との練習試合(宜野座)に4番・三塁で先発。三回の第2打席で2点適時打を放つと、五回に右翼フェンス直撃の三塁打。3打数2安打2打点と、将来を期待される若手長距離砲が結果を残した。試合は5-8で敗れた。この日で第2クールは終了。オフを挟み、11日は名護で阪神と練習試合を行う。
開幕スタメン猛アピール
背番号24が頼もしく、大きく映った。4番起用の期待を裏切らず、3打席全て得点に絡む活躍。「開幕スタメンもしたいですし、1年間しっかりと1軍の主力として全試合に出るぐらいの気持ちでやっていきたい」と、最高の形でのスタートに思いを膨らませた。 一回、無死満塁と、いきなり見せ場が訪れた。三塁への当たりで1人生還したが、記録は失策。すると続く同点で迎えた三回の第2打席。無死一、三塁の好機で、1―1からの3球目。今度は134キロの変化球をきっちりと捉え、三塁線を破る走者一掃の2点適時二塁打を放った。 驚愕(きょうがく)の打球が飛び出したのは、先頭で迎えた五回の第3打席だ。「ちょっと差し込まれたんですけど、しっかり打ち返せたので当たりは悪くなかった」。打球は逆方向へぐんぐんと伸びていき、98メートルの右翼フェンスを直撃。一気に三塁を陥れ、「体が疲れている中で、ああいう打球が打てたことは、去年よりも成長している」と、これまで練習の成果が出たことにうなずいた。 阪神のドラ1ルーキー・佐藤輝のパワーにも刺激を受けた。五回の右翼越え本塁打を含む3安打3打点。「すごいガタイも大きいですし、スイングもすごい力強くて。練習からすごい柵越えを連発していた。まだまだ僕は細いので、パワーがないんだなと感じた」。自身もフェンス直撃打を放ったが、これから「パワーがついたりとか、技術が上がってくる中でホームランになってくれればいいな」と今後の課題とした。 それでも試合を見守った栗山監督は納得の表情だった。「ジェイ(野村)に関してはいいものが出た部分があった」と、結果を残した次世代のスラッガーを称賛した。 昨季は、開幕スタメンに抜てきされて21試合に出場も、7月に右手小指を骨折するなど悔しいシーズンを送った。3年目の飛躍を目指す今季。初の対外試合を終えて、「シーズンが始まったな、これからシーズンが始まっていくんだ」と、20歳の長距離砲は気合十分。本格的な生き残り競争に向け、自らを追い込み、高めていく。 (西川薫)