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「廃止する理由がない」 香川県、弁護士会のネット・ゲーム規制条例反対声明に反論

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ITmedia NEWS

 香川県議会は6月2日、ネット・ゲーム依存症対策条例の廃止を求める香川県弁護士会の声明について「廃止する理由がない」とする見方を示した。同条例には制定の必要性が十分にあり、子どもや保護者の権利を害するものではないと主張した。 【画像】ネット・ゲーム依存症対策条例の第18条  県議会は4月、県内の子どもがネット・ゲーム依存症にならないよう対策するためとして同条例を定めた。これに対し弁護士会は5月、条例は制定の根拠が十分ではなく、憲法や「子どもの権利条約」にも反する部分があるとして条例の廃止を求めていた。  県議会は条例制定の根拠として、教育現場で実際に家庭でのゲーム使用について指導が行われていることを挙げた。小中学校などではゲームの悪影響が認められているため、学校外の活動であるにもかかわらず、子どもや保護者に対し「家庭での長時間にわたるゲーム使用は控えるように」と指導されていると主張。このことから、家庭内のことでも指導すべきという共通認識があるとした。  弁護士会は反対声明の中で、ネットやゲームの有用性が十分に考慮されていないと主張していたが、県議会は「有用性は否定しない」と反論した。条例の趣旨はあくまでゲーム依存につながる長時間使用を防止するものであり、学習における電子機器の使用については規制の対象にしていないと説明した。  憲法に定められた子どもの自己決定権や保護者の教育する権利などを侵害しているとする弁護士会の主張に対しては、子どもには義務を課しておらず、保護者に求めた努力義務についても権利侵害とはいえないとしている。  条例の中でも問題視されている第18条には「ゲームは平日1日60分まで」「午後10時以降はゲーム禁止」など、具体的な時間制限も記述されているが、子どもに向けた義務ではなく保護者に向けた努力義務だとし、子どもの自由は制限していないと説明した。  保護者の教育権については、それ自体が子どもの学習する権利を保証するものであり、子どもの学習を保証するための制約があるのは憲法上当然と主張。第18条については、保護者に家庭でのルール作りをする際の目安として定めたもので、保護者への制約も著しく小さいとしている。  反対声明の中では、子どもの権利条約に定められた遊ぶ権利が制限されるとの主張もあった。県議会は子どもの遊ぶ権利は最大限尊重されるべきとした上で、「同条約は子ども自身の心身を傷つけるような遊びまで無制限に認めるものではない」と反論した。  香川県のネット・ゲーム依存症対策条例を巡っては、基本的人権を侵害しているとして県内の高校生が県を相手取って訴訟の準備を進めるなど、反対の動きもある。香川県に続いてネット・ゲーム規制条例の策定を検討していた秋田県大館市は、この訴訟を受け検討を一時的に凍結しているが、香川県は条例保持の方向性を崩さない考え。

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