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【医師に聞く】乳がんが見つかったら必ず乳房の手術は必要なの?

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Medical DOC

乳がんの治療法といえば、乳房の手術をイメージする方が多いと思います。しかし、女性にとって乳房の手術は、精神的負担も大きいですよね。手術以外の効果的な治療法はないのか、桜新町濱岡ブレストクリニックの濱岡先生に話を伺いました。

【この記事の監修医師】 濱岡 剛先生(桜新町濱岡ブレストクリニック 院長) 兵庫医科大学、神戸大学大学院医学研究科を卒業後、淀川キリスト教大学や兵庫県立がんセンターの外科に入職。2002年にアメリカのがん研究センターに留学。帰国後、聖路加国際病院の乳腺外科に勤務、研鑽を積む。2009年に桜新町濱岡ブレストクリニックを開院。乳がん死亡率を低くすることを理念とし、日々の診療に臨む。日本乳癌学会乳腺専門医、マンモグラフィ読影認定医などの資格を有する。

がん治療で大切なことは命を守ること

編集部: 乳がんになった場合、必ず乳房の手術は必要なのでしょうか? 濱岡先生: 乳がんに限らず、がん治療で必要なのはがん組織を体内から取り除くことです。乳がんの治療では、手術だけでなくラジオ波でがん細胞を焼く、がん細胞を凍らせる、放射線治療など、さまざまな方法があります。 編集部: 乳房を手術しない方法もあるのですね。 濱岡先生: 方法としてはあります。ただ、現状では腫瘍を切除する方法が一番主流の治療法です。 編集部: 手術しなくていいなら、それが一番いいのではないですか? 濱岡先生: そうとは限りません。ではひとつ質問をしますが、初発のがんを治療するときに最も大切なことはなんだと思いますか? 編集部: えっ……、なんでしょうか。転移させないことや治療が長引かないことでしょうか? 濱岡先生: 初発のがん治療で一番大切なのは、「命を守ること」です。治療法はいくつかありますが、命を守ることを最優先して行うことが重要なのです。

乳房手術以外はまだ検証中の段階

編集部: 確かにその通りですね。では命を守るためには、どのように乳がんの治療を行えばよいのですか? 濱岡先生: 乳房を手術するというのは、乳房にメスを入れて、がんとそのまわりの正常な組織を除去することです。切除した組織を術後に顕微鏡で検査することで、がんがすべて取りきれたかどうか確認することができます。 編集部: ほかの治療法はそうではないのですか? 濱岡先生: 例えばラジオ波の場合、乳房に針を刺してがん細胞を焼きます。凍結はがん細胞を凍らす、放射線治療は放射線を浴びせるのです。つまり、がん細胞が見た目上消失しても、切除をするわけではなく体外から顕微鏡で調べることができないので、細胞レベルでがんが消失したかがかわかりづらいのです。 編集部: つまり切除よりも再発の可能性が高いということですね? 濱岡先生: 状況によってはその可能性はありますね。必ずしも成果がないとは言いませんが、治療後に転移をしてはじめて完治できなかったと発覚する場合もあるのです。現段階では腫瘍の切除が、最も確実な治療法だと思います。

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