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コロナ禍でも33社が…20年3月期平均給与“1000万円以上”の会社が過去最高を記録したワケ

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日刊ゲンダイDIGITAL

■トップはイー・ギャランティ  コロナの影響が広がるなか、社員の平均年間給与が1000万円を超える企業が昨年の27社から6社増え、過去最高の33社となった(2020年3月期決算上場1803社対象=東京商工リサーチ調査)。  トップは信用保証会社イー・ギャランティ(江藤公則代表)で2413万1000円。前年の485万1000円から約5倍、唯一の2000万円台だ。  トップ10には三菱商事(1631万8000円)をはじめとする総合商社5社と、三菱地所、三井不動産、日本商業開発の不動産3社、そして日本M&Aセンターが入っている(別表参照)。 「年収1000万円以上の企業が増えたのは、コロナの影響が拡大し始める直前までの業績が給与のベースになっているため。全体の平均給与は630万5000円と、前年より1万5000円伸びましたが、9年連続で上昇した伸び率は鈍化、今年度から給与水準は激変していくでしょう」(東京商工リサーチの友田信男情報本部長)  今年度の話は後半にして、昨年の1561位から今期劇的な1位となったイー・ギャランティとはどんな会社なのか。  同社は00年9月8日に創業。伊藤忠商事の子会社として、企業間の決済サービスにおける信用保証事業を主に執り行う。東京都港区赤坂に本社を置き、社員は142人、平均年齢32・5歳という東証1部上場の若い会社だ。  20年3月期の売上高は59億5600万円、純利益は23億163万円と増収増益の優良会社だ。それにしても前年の平均年間給与500万円弱から一気に約5倍の2413万1000円とは――。  経済評論家の平野和之氏が解説する。 「自社株の利益を社員に還元するイソップの報酬を給与に加算した金額ですね。イソップは自社株の利益を従業員に還元する報酬制度で、会社が金融機関から資金を借りて株式市場から株を購入し、そこから持ち株会が毎月一定の株式を買い付ける制度です。同社の株価の上昇が今回の社員への利益還元になりましたが、来年からは本来の給与ベースに戻るでしょう」  さて、コロナ禍で苦しむ日本企業の今後だ。先の友田氏が言う。 「大手企業をはじめ各社の今年の冬の賞与は夏の賞与以上に大幅減が避けられません。また来年の春闘のベア、定期昇給は相当厳しい数字が予想されます。総合商社は最大の需要国の欧米や中国がコロナの痛手が大きく、不動産も五輪の延期や国内景気の低迷で都市部の企業ほどマイナスの影響が大きい。来期の年間給与はどこも激変した数字になってくるでしょう」  コロナ禍による経済のマイナスは、年末年始にかけ本格化してくるという声が多いのだが。 (ジャーナリスト・木野活明)

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