誹謗中傷も炎上も「普通に落ち込む」。きゃりーぱみゅぱみゅが見てきたSNS
2011年にメジャーデビューしたきゃりーぱみゅぱみゅは、今年でアーティスト活動を始めて10周年になる。高校生の頃から、Amebaブログやニコニコ動画を使ってきた彼女は、この10年で様変わりしたインターネット社会に対して、どんな考えを持っているのだろうか。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯(ライター)】 【画像】きゃりー、菜々緒… 「卒アル」と高校時代を公開した芸能人
東日本大震災が日本中に暗い影を落とした2011年、突如現れたきゃりーぱみゅぱみゅ。YouTubeに「PON PON PON」がアップロードされると、瞬く間に世界を沸かせた。 2021年、彼女が鮮烈なデビューを飾ってから10年になる。 高校生の頃から、Amebaブログやニコニコ動画を使ってきた彼女は今もSNSを賑わせている。最近ではクラウドファンディングを駆使して香水を開発するなど、新しいプロジェクトも始めた。28歳になった彼女は、この10年で様変わりしたインターネット社会に対して、どんな考えを持っているのだろうか。
「ツイ消し」に厳しくなった現代
──きゃりーさんは、TwitterでもインスタでもSNSの動向が注目されますよね。この10年で変わったなと思うことはありますか? 揚げ足……って言うと言葉が悪いけど、すぐ炎上するようになりましたね。ツイ消しにも厳しくて、「消すなら書くなよ」と消したはずのツイートのスクリーンショットが出回ったりする(笑) 一応、私も人間だから、言いたいことを言いたいし、やっぱり言うべきじゃなかったなと思って消すこともあるんですけど。 私自身も意識が変わってきて、自分で無意識のうちに忖度しちゃってるなと思う部分はすごくある。 ──忖度? SNSもそうなんですけど、例えば今「きゃりーぱみゅぱみゅのなんとかぱんぱんラジオ」っていう番組をやっているんですね。 「SCHOOL OF LOCK! 」に出ているときは、中高生向けのラジオ番組だったこともあって、リスナーに合わせて話題を選んでいたんですけど、今のラジオはそうじゃない。 「きゃりーぱみゅぱみゅの本音が聞けるラジオ番組」と謳っているので、不倫とか炎上案件とかいろんなトピックスを話すようにしているものの、忖度しちゃってるんですよね。 ──自由なはずなのに、自分で抑えちゃってるみたいな? 「ここで発言したら炎上しちゃうな」とか「ネットニュースに書かれちゃうな」と考えちゃって、問題提起したいことがあっても、一歩踏み出せないことがある。 もちろん、好き放題な発言だと、誰かを傷つけちゃうこともあるから、そういうのは避けたいんですけど……。 クリエイティブでも結構慎重になっていて、本当は表現したいことがあるのに「これちょっと過激ですかね?」って聞いちゃう。割と周りの意見を聞きたいタイプなのもあって、黄色信号が出ると「やめとこ」ってなりますね。 この前も、撮影で激しめに傷メイクをしていたんですけど、その姿のままテレビの収録があって「これは大丈夫なのかな、テレビに写っていい姿なのかな」と不安になりました。一応、その時は大丈夫ってことになったんですけど、かなり考えるようになってしまった。