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ソチ五輪のスピードスケート銀メダリストがユーティリティプレーヤーとしてメジャーデビュー!

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THE DIGEST

 新型コロナウイルスの集団感染が起きたマーリンズは、7月27日からシーズン中断を余儀なくされた。ようやく再開したのは8月4日。その際、マーリンズのロースターは30人の半数以上が入れ替わった。  新たにロースターに加わった18人の中には、異色の経歴を持つ選手もいる。この日初めてメジャーに昇格した30歳の内野手エディ・アルバレスは、オリンピックのメダリストだ。2014年のソチ五輪で、スピードスケート、ショートトラック5000メートルリレーのアメリカ代表として銀メダルを獲得した。  マイアミ出身のアルバレスは、高校まではスピードスケートとベースボールの“二刀流”で、セント・トーマス大からベースボールの奨学金を受けたこともある。けれども、奨学金を断ってソルレイク・コミュニティ・カレッジへ進み、一度はスピードスケートに専念。銀メダル獲得とともにスケートのキャリアに終止符を打ち、その年の6月にホワイトソックスへ入団した。  子供の頃、アルバレスが最初に夢見たのは、ベースボールの選手だったという。父はマイアミへ移住するまでキューバでプレーしていて、兄はドジャース傘下のマイナーで7年を過ごした。  昨シーズンの開幕直前にホワイトソックスからトレードでマーリンズへ移ったアルバレスは、3Aの66試合で打率.323、12本塁打、12盗塁を記録。そして今季、昇格した翌日に「8番・二塁」でメジャーデビューを果たした。    冬季オリンピックのメダリストがメジャーでプレーするのは、アルバレスが初めてだ。夏季オリンピックを含めると、1912年のストックホルム五輪で陸上の五種競技と十種競技で金メダルを獲得し、翌年にジャイアンツで外野手としてメジャーデビューしたジム・ソープがいるが、今から100年以上も前の話だ。  メダルの色ではソープに及ばなかったアルバレスだが、メジャーリーグのキャリアにおいては、彼を上回る可能性もある。うまくいけば、ユーティリティとしてプレーを続けていけるはずだ。出場4試合目の8月9日には初ヒットを含む3安打を放ち、初盗塁も決めた。  なお、ソープとアルバレスの間には、メジャーを目指したオリンピックのメダリストが少なくとも1人は存在する。バスケットボールのドリームチームで金メダルを2度獲得したマイケル・ジョーダンだ。94年にホワイトソックスの2Aでプレーした後、ジョーダンは再びNBAへ戻った。もし、95年の開幕前にストライキが終結していれば、アルバレスはメジャーでプレーした3人目の五輪メダリストになっていたかもしれない。 文●宇根夏樹 【著者プロフィール】 うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。  

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