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感染症パンデミック「真の恐怖」感染免疫学の専門家・岡田晴恵教授が提言!【新型コロナウイルス感染症と戦う⑥】

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 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の感染拡大が、世界中を脅かしている。テレビで話題の感染免疫学の専門家・岡田晴恵教授は言う。「人口密度があがり、高速大量輸送となった21世紀は感染症との闘いの時代。パンデミック疲労が世界中を席巻している現在、これまでの感染症の流行と歴史、そして当時の人の生き様を振り返ることで、新型コロナウイルスにも正面から対峙できる精神を持てるのではないでしょうか。パンデミックという”大災害”を、いかに“減災”できるのかが、人類の英知なのです」。先生の著書『なぜ感染症が人類最大の敵なのか?』(ベストセラーズ POD版)から、新型コロナとの闘いを考えてみよう。  第6回(最終回)パンデミックが人々に引き起こす最も恐ろしいこと紹介する。 この記事の写真はこちら ◼️人が密集した場では飛躍的に感染効率が上がる  インフルエンザウイルスの伝播経路は、主に飛沫感染であるが、それだけでなく飛沫核による空気感染もあり、伝播能力が強い。したがって人が密集した場所では飛躍的に感染効率が上がることとなる。 スペインかぜ(1918~19)の時には世界人口は約20億人であったが、現在はその3倍強、約64億人となっている。人口密度の増加によって、インフルエンザウイルスの伝播効率は飛躍的に上がり、さらに、大都会での集合住宅、バスや電車等での交通機関のラッシュ等にウイルスが侵入すれば、瞬時に拡散していくことになるであろう。◼高速大量輸送時代の現代、ウイルスは1週間で世界中に伝播  さらに、現代は高速大量輸送時代で、国境はまさにボーダーレスの時代に突入した。2003年に出現したSARS(重症急性呼吸器症候群)が航空機によって、数日のうちに世界中に広がったことはそれを物語る。スペインかぜのときには、主に船舶と鉄道を通じて世界に広がったが、それにはおよそ7~11カ月を要している。  しかし、航空機や高速鉄道での移動が可能となった現代では、地球の一地域に出た新型インフルエンザは約1週間で世界中に伝播されると推測されている。 数時間で他国に到着できれば、本人が感染を知らず、まだ発症もしていない潜伏期の間に到着し、その後に発症することも起こりうる。こうして新型インフルエンザは確実に他国に運ばれる。 ◼️パンデミックが始まるとどんな事態になる?   そして1カ月以内に世界同時に流行が始まり、その後、2~4カ月にわたってパンデミックを起こすと考えられる(厚生労働科学研究費補助金=新興・再興感染症研究事業「インフルエンザパンデミックに対する危機管理体制と国際対応に関する研究」主任研究官 田代眞人)。  第一波のあと、スペインかぜと同様に、流行に好都合な時期(日本では冬期)を中心に第二波、三波が襲ってくる。 では、新型インフルエンザが出現し始めたら、どのような事態が起きるだろうか。  まず医療機関において、次のような問題が発生する。 多数の重症患者は治療を求めて、病院へ向かうだろう。救急車を呼ぼうとしても、殺到する 要請に応えきれるものではない。その前に救急隊員が寝込んで、そもそも救急車自体が動けないかもしれない。なんとか病院に辿り着いても、病院の入口には患者が溢れ、そこは一大ウイルス伝播地域となっていることだろう。  そして、最初に大勢の患者に接する医師や看護師がウイルスに曝される。このため、新型インフルエンザウイルスに曝された医療従事者の多くが一斉に感染、発症するであろう。  第一波の新型インフルエンザ来襲にワクチンは間に合わない。新型インフルエンザには、当然通常のインフルエンザに対するワクチンは効かない。新型インフルエンザが発生してから、 その新型ウイルスを分離、同定し、そのウイルスに有効なワクチンを製造して供給するには、 約半年を要するとされる。もちろん、現在でも鳥インフルエンザの流行から、新型インフルエンザ出現を予測したワクチン株ウイルスの作製も進められてはいるが、インフルエンザウイルスにおける変異の速い特性からして、それがいざ新型インフルエンザ出現時に使用できるかどうかはわからない。インフルエンザでは、ワクチンの事前製造や備蓄は困難なのである。

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