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リドリー・スコット監督のツッコミポイント。フォートナイトの乱で『1984』が利用されたことについて

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ギズモード・ジャパン

「メッセージを上手く使いこなせておらず、もったいない」とのこと。 アプリの価格設定を巡る、AppleとEpic Gamesによる「フォートナイトの乱」がまだ収まらない中、Epicが「#FREEFORTNITE」のタグで、Appleに対する反対運動を繰り広げよう! という動画を制作しました。 タイトルは『Nineteen Eighty-Fortnite』。ゲームのキャラたちが登場し、Appleスキンの人物が演説している巨大スクリーンが破壊されます。 最後の文章にはこうあります。 Epic GamesはApp Storeの独占に反旗を翻した。だがAppleはその報復として何億台ものデバイスから『フォートナイト』をブロックしている。2020年が「1984年」になるのを阻止するための戦いに参加しよう

ネタ元はリドリー・スコット監督によるAppleのCM

これは、1984年にスーパーボウルのテレビ中継時に流れたAppleの初代Macintoshのコマーシャル『1984』をパロディーにしたもの。ジョージ・オーウェルのSF小説『1984年』を下地に、当時覇権を握っていたIBMを「ビッグ・ブラザー」として描き、Appleの新製品がディストピア世界の閉塞感を打破するぞ! というメッセージが込められていました。監督は『エイリアン』や『ブレードランナー』のリドリー・スコットで、商品を出さずにマーケティングを成功させた、伝説のCMとして語り継がれています。 比較のため、オリジナルのCMもご覧ください。 今見てもスコット節が利いていますね。80年代を感じる懐かCMです。 EpicはこのCMを逆手に取り、今度は「ビッグ・ブラザー」に成り果てたAppleが、統治する世界をブチ壊そうとしています。『フォートナイト』で遊びたいAppleユーザーには、あたかもブーメランが戻って来たようで痛快に思うかもしれません。

監督はパロディーをどう感じたか?

そしてこの動画について、IGNがリドリー・スコット監督にコメントを求めた、とMacRumorsが伝えています。監督に動画を見たかと尋ねると、以下のような返答がありました。 もちろん見たし、手紙も書いたんだ。何故なら彼らが私のCMを丸ごとコピーしてくれたことは全幅的に称賛できる反面、民主主義やもっと強いものに対して深堀りできたはずなのに、動画のメッセージがとても平凡だったのが残念だったからね。彼らはそれを利用しなかったんだ。アニメは凄かった、アイデアも素晴らしかった、メッセージ性は“まぁまぁ”かなぁ 古い作品を掘り起こし、巧みに政治利用をしたEpicを全面的に認める監督。このコメントには、スティーブ・ジョブズも好んだピカソの名言、「優れた芸術家はまねをし、偉大な芸術家は盗む」の精神を持つ、懐の深い人柄が現れていると感じます。でも「やるならもっとやれ」というのが監督らしいですよね。もう一捻り欲しかった! Source: FORTNITE via YouTube (1, 2) , IGN via MacRumorsReference: UVU

岡本玄介

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