月利最大20%?仮想通貨にまつわる投資詐欺の手口とは(1)
暗号資産(仮想通貨)にまつわる詐欺が後を絶ちません。 預けておくだけで月利7%運用するといってだまし取ったり、上場できるかどうか分からないICO(新規仮想通貨公開)を必ず上場するといって資金をだまし取ったり、儲かるとコミュニティに勧誘し、参加者に次々と高額な情報を買わせるものだったり。インターネットで募集がされる場合は、「怪しい」と思ったら乗らなければいいのです。 しかし、マルチレベルマーケティングの形を取っているものは、リアルで知人から紹介されることが多いので、断り切れないこともあります。運用は怪しく思える場合でも、紹介することで報酬が得られると、とても魅力的に思えますね。
仕組みが分からないものに投資をしない
60歳の主婦A子さんは、知人に誘われてネットワークビジネスを始めようかどうか迷っています。 すごく儲かると聞いて興味を持ったので、誘われたセミナーに参加し、話を聞いてやってみたいと思いましたが、今まで投資で痛い思いをしたことがあり、やっても大丈夫かどうかをファイナンシャルプランナーのBさんに相談しました。 「セミナーの講師をした△△さん、すごく儲かっているって。その人が、皆が儲かるっていうのに、やらないと損じゃない?」 「その投資って、どんな仕組みで儲けられるの?」 BさんはA子さんにたずねます。 「アービトラージ。直接、現金でなく、ビットコインで投資するのだけれど、最低1000ドル分からね」 A子さんが投資をしようとしているのは、 ・暗号資産やスポーツ、コモディティのアービトラージという運用方法で、入出金はビットコインを利用し、最低1000ドル分から投資が可能。 ・元金は引き出せない。 ・投資をするには紹介者が必要で、参加したらその紹介者には紹介報酬が入り、もともとその紹介者を紹介した人にも報酬が入る。 というものです。月利7%~10%の利益、最大で20%の場合もあるとか。でも、A子さんは、儲けが出る仕組みが分かっていません。