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災害時の避難所で太陽光発電活用へ 地域住民が発案、実証実験 千葉・勝浦

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毎日新聞

 災害時に長期停電した避難所で最寄りの太陽光発電施設を非常用電源として活用する実証試験が28日、千葉県勝浦市市野川地区で行われた。地域住民が独自に発案した防災対策だが、他の多くの地域でも導入が可能で新たなライフライン確保として注目される。  地区の避難所に指定されている集会所と、約400メートル離れた場所にある太陽光発電施設とを市販の延長用ケーブルリール8基で接続。発電施設の一部から100ボルトの電力を送り出し、遠隔地でも電気機器が使用できるかを確認した。携帯電話の充電やテレビ、電気スタンド、電気ポットなど災害時に必要最低限の機器が個別で作動した。この日は大雨で晴天時の3分の1程度の発電出力にとどまったが、関係者は「最悪な状況でも活用できることが確認できた」とほっとしていた。  2019年9月の台風15号で同地域一帯は約1週間にわたり停電した。地下水を利用する家庭が多く、電動ポンプが使えずに飲料水の確保も困難になるなど生活に大きな支障をきたした。その際にこの太陽光発電施設から電源を取り出して携帯電話の充電などに開放していたことから、同地区自主防災会が施設管理者に活用を打診。地域住民で施設を持つワイアンドエフの岩瀬冨久子社長も全面協力し、接続に必要なケーブルと昇圧器、夜間用の蓄電池、プロパンガス発電機なども寄付した。  同施設は自立運転で100ボルト電源を最大40キロワット提供できる能力がある。今後は集会所の照明や空調機など、全体の電気をまるごと賄えるシステムを構築することを構想している。自主防災会の岩瀬安利会長は「太陽光発電施設は各地に設置されているので、同様な取り組みはどこでもできる。参考にしたいという声が出ており、市野川がモデルケースとなるよう機能を充実させたい」と話した。【金沢衛】

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