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「山」もないし「地下」でもない! 平坦な道路に突如現れる「トンネル」の謎

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騒音対策や文化財の保護のためにも建設される

 高速道路や有料道路、幹線道路にもあるのがトンネル。基本的にはルート上に山があった場合、そのまま進むために穴を掘ってつなげたものだ。海底トンネルの場合は、山の代わりに海となるが、目的は同じだろう。 【写真】背の高いクルマは通れない!都内に実在した「おばけトンネル」  しかし、ご存知の方も多いように、山がないのにトンネルというか、上部にフタがしてあるところがある。トンネルという名前が付いていることもあるが、いわゆる一般的なトンネルとは異なると言っていい。しかし、なぜそのようなものが存在するかというと、いくつかのパターンに分けられる。  よくあるのは周辺への騒音対策として設置されている場合で、用地買収が困難という事情も重なると、山でなくても大規模な地下トンネルとすることが多い。首都高の山手トンネルや建設中の外環、名古屋高速などがこの例だ。  ほかには、移転困難な文化財があったり、用地買収を断念した場合など、地表部分はそのままにして下を通す場合がある。文化財の場合は、史跡も含まれるが、変わった例では、東京・原宿近くの千駄ヶ谷トンネルの上はお墓。近くの御苑トンネルは例の桜の会が開かれた新宿御苑がある。

ゴルフ場からのボール落下による被害を防止するためのものも!

 変わったところだと、東名高速道路の渋滞の名所としても有名な神奈川県の大和トンネルは、文化財ではなく、アメリカ海軍厚木飛行場の滑走路があるために作られた。厳密にはトンネル上に滑走路の延長線上で、離着陸時に事故が発生した場合の被害防止としてトンネル状にしてある。天井は分厚くはないので、衝撃に耐えられるかは不明だが……。つまりトンネルというよりも、防護用のフタと言ったほうが正しい。ちなみに、実際に墜落事故は起きているので、過剰な設備ではない。  野鳥の生息地が近くにあり、路上に降りないようにするためなど、自然保護のためにフェンス状のものも比較的多いが、同じ防護でも関越道の東松山付近にあるものは、ゴルフ場からのボール落下を防止しているというユニークな例だ。  そのほか、崖からの落石を防止するものは山岳部や海岸線沿いに多い。  気になるこれらの建設費については、基本的にあとから道を通したいということがほとんどなので、道路を作る予算に含まれる。つまり最終的には利用者負担となることも多い。  トンネルというのは、山を直線で越えるためだけのものではなく、さまざまな理由で建設される。ドライブ中に見かけたら、なぜ作られたのか調べてみるのもいいだろう。

近藤暁史

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