稲作の天敵!ジャンボタニシ捕獲大作戦 多古高校×農業大学校 農薬使わずドッグフードでわな製作
東金市の県立農業大学校の学生と県立多古高校の生徒がタッグを組み、同高校の水田で「ジャンボタニシ捕獲大作戦」を行っている。ジャンボタニシは稲作の“天敵”。農薬を使わずにドッグフードをおとりにしたわなを使い、農業の環境に関する問題意識を育むことが狙い。6月3日に捕獲量の調査を行う。 ジャンボタニシは、田植え直後の柔らかい稲を食い荒らす食害が問題となっている。一方で、駆除で農薬を使用すると在来生物のカエルやメダカの生態系を壊してしまうという課題がある。
わなは、農業大学校研究科2年、斎藤竜太郎さん(22)が考案。ジャンボタニシが貝殻の維持に必要なカルシウム摂取のため共食いをする習性から、カルシウムが含まれているドッグフードに着目し、農薬を使わない方法を開発した。 わなは穴を開けたざるをかぶせたバケツの中にドッグフードなどを入れておびき寄せる簡単な仕組みで、アライグマなどに荒らされないよう、ドッグフードにハッカ油を染みこませて寒天で固めた。 同高校園芸科2、3年生の16人は斎藤さんからわなの解説を受けた後、清水敏夫准教授(50)と病害虫専攻教室の研究生5人の指導の下、自分たちでわなを製作。その後、学校近くの水田に移動し、スコップで土を掘り水中に設置した。 同科2年の秋山忠茂さん(16)は「簡単にわなを作ることができて、ドッグフードを使うことにびっくりした」。同2年の広島悠樹さん(16)は「たくさんタニシが捕れているのか掘り起こすのが楽しみ」と笑顔で話した。