1980年代に印象的だった日本車5選~CM女優編
1980年代に登場した日本車のCMに出演した懐かしの女優とは? クルマの思い出とともに振り返る。 【写真を見る】CM出演の女優が印象的だった80年代の日本車たち(32枚)
1980年代の日本車のテレビコマーシャルには、俳優が大勢登場した。ただ気になる点も。女優の出演頻度が、男優より少ない。 この時代、男優は、有名なひとがこぞって出演している。たとえば、トヨタ「マークll」のイメージキャラクターを務めた六代目・市川染五郎(現・中村白鴎)や日産「ブルーバード」の沢田研二、マツダ「ファミリア」の中井貴一など。 でも女優はどうだろう? 当時人気だったひとの例として、前出の六代目・染五郎がNHK大河ドラマ『山河燃ゆ』(1984年)に出演し、評判をとっていたころの共演女優を見てみると……大原麗子とか島田陽子とか多岐川裕美などが出演していた。このひとたちは数多くのテレビコマーシャルに出演している。でも二輪・四輪の作品数はぐっと減る。 数少ない例をさがすと、たとえば大原麗子とホンダ「イブ」。1980年代前半、ホンダの原付のコマーシャルでは、若き大原麗子がかわいらしい演技を見せてくれる。 「女性(女優)の起用が少なかったのは、当時、クルマは『男性が女性にモテるための武器』だったからではないか? と、思います」 そう語るのは、最大手広告代理店の、経験豊かなプランナーだ。 「1980年代といえば、男が“いい車に乗っていればモテる”と、思っていた時代です。当時、比較的男性向けの商品だったクルマのコマーシャルに、(女性は)助手席側ならまだしも、自らステアリングを握る姿はマッチしないのでは? と、思われたのかもしれません」 たしかに、コマーシャルを見ていると、ほとんど女優たちは助手席にいるし、あるいはクルマの外に立つ場合も、助手席わきが多い。「このクルマを買ったらこんな素敵な女性が隣に座ってくれるのか」と、幻想を持つ男たち……って、どれだけ単純なのか。男ってつねにそういうものなのかもしれない。