SAGA久光スプリングスが4強入り 2年目アタッカーの北窓絢音が雄たけび上げ躍動【バレーボール全日本選手権】
◆バレーボール天皇杯・皇后杯全日本選手権女子準々決勝 SAGA久光スプリングス3-2埼玉上尾メディックス(14日、Asueアリーナ大阪) ■新ユニホームで3人娘がかわいい~~ポーズ【写真】 3大会ぶりの優勝を目指すSAGA久光がフルセット勝利(20-25、28-26、21-25、25-21、15-11)で、頂点まであと2勝に迫った。リーグ戦で7位(10勝8敗)のSAGA久光を上回る3位(12勝4敗)の埼玉上尾を相手に、セットカウント1-2から逆転勝ち。最終第5セットは、この日スタメンで起用された入団2シーズン目の北窓絢音(20)が連続得点で難敵に引導を渡した。18日の準決勝で大阪マーヴェラス(大阪M)と対戦する。 力強さを増したのはガッツポーズだけではない。15点先取の第5セット、北窓は自らの一打でチーム14点目を挙げると、最後も左手で合図してトスをコール。レフト側から打ち抜き、息詰まる激闘にピリオドを打った。初戦の2回戦では入団3シーズン目の深澤めぐみ(21)が決定打を繰り出し、この日は深澤とレフト対角を組んだ北窓が負けじと躍動。若きアタッカーコンビが大阪の会場を沸かせた。 「私はメグさん(深澤)みたいにスパイクを『バーン!』と打つタイプではないので、もうちょっと工夫して、ライト側などから決まらない時とかしんどい時に決められるようになりたい」。北窓がそう口にしたのは、フルセットの末に粘り負けした11月9日の埼玉上尾戦のことだった。スタメンでコートに立ち、アタックで48打数11得点の3失点、22・9%の決定率にとどまった。試合後には、酒井新悟監督(55)も「マークされたり、相手に分析されている中で、どうやって点数を取っていくのかが課題」と言及した。 あれから1カ月の月日がたち、たくましくなった背番号「17」の姿があった。相手のブロックを巧みに利用しての得点だけでなく、雄たけびを上げながら強打を埼玉上尾のコートに突き刺した。 リーグ戦の開幕前には、キャプテンでセッターの栄絵里香(33)から「経験は浅くても、いいものを持っている。成功も失敗もたくさん経験をして、アウトサイド(ヒッター)としてこれからのSAGA久光を背負ってほしい」と期待を寄せられた。北窓も十分に分かっている。入団時からサーブレシーブを含めたディフェンスの安定感には定評がある。「(相手に攻撃する)3本目のところを決めきってこそだと思います。エリカさん(栄)の信頼を得られるように…」。オフェンスへの強い意欲が、北窓の成長を促す。 【#OTTOバレー情報】
西日本新聞社