井端弘和監督

　野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督（４９）が、任期となっていた国際大会「ラグザス　ｐｒｅｓｅｎｔｓ　第３回　プレミア１２」（１１月９～２４日）後も続投し、２０２６年の第６回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）まで指揮を執ることが２６日、分かった。この日、ロッテ対オリックス戦視察後、井端監督が日本野球機構（ＮＰＢ）側から続投要請をされ、受諾したことを明かした。第６回ＷＢＣは、ドジャース・大谷翔平ら日本人メジャーリーガー主体の史上最強チームを結成し、大会連覇を目指す。 【写真】めちゃ笑顔…井端弘和さんとドアラ 　井端ジャパンでＷＢＣ連覇に挑むことが正式に決まった。この日、ＺＯＺＯマリンスタジアムでロッテ―オリックス戦を視察後、井端監督はこう語った。 　「先ごろ、ＮＰＢから２０２６年ＷＢＣまで契約延長の要請を受け、熟慮を重ねた結果、受諾することにしました。大変光栄であると同時に、身の引き締まる思いでいます」。昨年１０月に侍ジャパン監督に就任。任期は１１月のプレミア１２までの単年だった。ただ、ＮＰＢ側は、井端監督の「勝利」と「将来」の両面を見据えたチーム作りを高く評価。プレミア１２の前に契約延長を打診、続投が決まった。 　井端監督の初陣となった昨年１１月「アジアプロ野球チャンピオンシップ」では、広島・小園、阪神・森下、１軍でわずか５試合で３勝だった日本ハム・根本ら若手を抜てきし、４戦全勝で優勝。今春の強化試合・欧州代表戦では将来を見据え、今秋ドラフトで目玉となる関大・金丸、青学大・西川ら大学生４人を招集し、国際試合の経験を積ませた。また、今夏は監督を兼任するＵ―１５Ｗ杯で日本は初優勝。申し分ない実績を積み上げた。 　もちろん、ＷＢＣ連覇の重圧が計り知れないのは百も承知だ。「前回２０２３年のＷＢＣでは侍ジャパンが世界一奪回を果たし、日本中が熱くなりました。次回２６年も最強チームを結成し、連覇を飾れるよう全身全霊をささげて臨みます」と井端監督。絶頂期を迎えたドジャース・大谷を軸に山本、カブス・鈴木、今永、アストロズ・菊池、メッツ・千賀、招集が可能なら日系３世のガーディアンズ・クワンとブルワーズ・イエリッチ…。メジャーリーガー主体の「侍ジャパン史上最強軍団」を結成し、再び頂点に立つのが使命だ。 　その大目標を視野に入れつつ、目の前の仕事に注力する。井端監督は「ただ、その前にプレミア１２があります。まずは、この大会に全神経を集中し、最高の結果を残せるよう精進します」と語気を強めた。２６年ＷＢＣへつなげるべく、国内組でプレミア１２の制覇へ突き進む。 　◆井端弘和（いばた・ひろかず）　１９７５（昭和５０）年５月１２日生まれ、川崎市出身の４９歳。堀越学園高、亜細亜大を経て、９７年のドラフト５位で中日入団。１４年に巨人へ移籍し、１５年限りで引退。通算成績は打率２割８分１厘、５６本塁打、５１０打点。通算１９１２安打、１４９盗塁。ベストナイン５度、ゴールデン・グラブ賞７度。１３年第３回ＷＢＣでは打率５割５分６厘でベストナイン（指名打者部門）獲得。１６年～１８年は巨人でコーチ、２１年の東京五輪で侍ジャパンのコーチとして金メダル監督に貢献し、２３年１０月に侍ジャパン監督に就任した