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香川のゲーム時間制限条例は必要か 瀬戸内の島、中学の生徒2人「もっと友達ほしい」

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 香川県議会は、子どもがオンラインゲームに触れる時間を制限する条例の制定を目指している。条例案の対象は、原則として18歳未満。ゲーム依存症の防止が目的だが、高松市の高校生が反対の署名を提出するなど異論もある。愛媛県の今治港沖に浮かぶ島の中学生はオンラインゲームを通じて北海道から九州まで友人の輪を広げた。学校に生徒は2人だけ。ゲームは島外に仲間をつくる手段だ。自分の意思で平日の使用は1時間と決めている。香川県にも生徒数が極端に少ない小中学校はある。条例は必要だろうか。(共同通信=浜谷栄彦)  今治港からフェリーで約1時間の関前岡村島(愛媛県今治市)。人口は290人。桟橋から5分歩くと関前中に着く。ピーク時は約200人の生徒が在籍したが、今は2年生と1年生が1人ずつ。記者が訪ねた2月4日は大人への階段を上り始める2年生に自覚を促す「少年式」の日だった。  式典後の記念行事で、2年生の橋本涼君(14)は身長177センチの体をぴんと伸ばし、集まった島のお年寄りや教諭を前に「広い世界に出て社会勉強がしたい」と宣言。趣味であるオンラインゲームの魅力を話した。

 「僕は同世代の友達が少ない。ゲームを始めた理由は友達がほしかったから」。2年前から始め、今では全国に10人ほど仲間がいる。米国の中学生と交流した時期もある。  橋本君はゲームの効用として、人と話す力が付くことを挙げた。さらに「夢がある」と語り、聴衆の前でゲームの腕を競う「eスポーツ」の米国大会では約3億円の賞金が出ることも紹介した。  「反対に、悪いことは依存症」とも述べ、やり過ぎると昼夜逆転や睡眠障害を招く恐れがあることを伝えた。「僕は依存症にはならない。平日1時間、休日2時間と定め、午後9時以降はやらないと決めている」と誓った。  途中、橋本君は熊本県に住む大学生を相手にオンラインゲームを実演した。会場の大型スクリーンに「フォートナイト」という銃撃戦ゲームの画面が映し出される。ヘッドホンをした橋本君は夢中で対戦相手としゃべっている。見守る島の人たちの目が優しい。  PTA会長として式に出席した父一郎さん(59)は困惑しながらこう話す。「はっきり言うと、勉強がおろそかにならないか心配。夜、息子がゲーム仲間と話すのが聞こえる。年上の相手もいる。妙な方向に向かわないか。親として、いいのか悪いのかよく分からない」

 橋本君は取材に「僕が小学生になった時、島に小中学生が合わせて12人いたけど、今は2人だけ」と寂しい心境をのぞかせた。ゲーム仲間のことを尋ねると「同じゲームをやっている時点で話が合う。数学の分からないところも教えてくれる」と話し、顔をほころばせた。

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