中国産にも劣らない日本のクリ むきやすさは在来品種が遺伝子持っていた
”劣性”遺伝子から受け継いだもの
研究者はさらに、この遺伝子の有無をDNAの配列から判別するマーカーを開発し、「ぽろたん」の4代前までさかのぼって調べたところ、“むきやすさ”の“劣性”遺伝子は100年以上も前からあるニホングリの在来品種「乙宗(おとむね)」に由来することが分かった。これまで日本の在来品種では考えられていなかったため、新しい発見となった。
従来のニホングリの品種は、渋皮がむけにくいために消費者から敬遠され、この20年間でクリ出荷量は約40%減少しているという。今回開発したDNAマーカーを用いることで、“むきやすさ”遺伝子を持つ品種を確実に作れて、より効率的な品種の育成が可能になる。国内クリ生産の復興につながるかもしれない。 (文責/企画NONO)