渡辺監督代行就任後も低空飛行...最下位独走のライオンズ、課題の貧打解消へ向けての「4つのトレード案」<SLUGGER>
一方、広島は12日終了時点でチーム本塁打数がたった26本とパワー不足が悩みの種。末包昇大以外に一発の怖さがある打者に乏しく、渡部の長打力は魅力的に映るに違いない。今季は一軍で24打数1安打、11三振とさっぱりでも、21年には二軍で19本塁打。ポテンシャルは十分あり、カープは一塁が固定できていないのでチャンスもあるはず。伸び悩むドラフト1位同士の交換は、双方に好結果となるかもしれない。 ④ 平良海馬←→野村佑希(日本ハム) シーズン中にこれだけの規模のトレードが同一リーグの球団間で実現する可能性は極めて低い。だが、本気で西武がチームを変えたいのであれば、このくらい思い切った動きが必要ではないか。昨年も125試合に出て13本塁打を放った野村は、日本ハム再建の柱の一人と見られていた。 しかし本職の三塁は清宮幸太郎、次いで郡司裕也に奪われ、左翼に回る機会が多くなっていたが、ここも水谷瞬に取って代わられ出番が激減している。花咲徳栄高出身の準地元選手でもあり、西武としては是非欲しいはず。とはいえ今年でまだ24歳、ある程度実績もある選手ので、獲得するにはそれなりの見返りが必要になる。 そこで浮上するのが平良だ。もちろん、現時点では平良がずっと格上。リリーフから先発に回った昨年も11勝、リーグ4位の防御率2.40を記録した投手を放出するなど、普通はあり得ない。だが、平良はポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍希望を公言している。ポスティングは選手ではなく球団の権利だから、西武は平良の言いなりになる必要はないが、チームに長居するつもりがない選手は市場価値が高いうちにトレードしてしまうのも一つの手だ。 日本ハムはポスティングに積極的なので、平良が活躍して優勝でもした日には、たとえ1~2年の在籍期間でも容認する可能性はある。現在は故障中の平良が復帰してバリバリ投げられることを証明すれば、今季中は無理でも、オフに成立する余地はなくはないだろう。 文●出野哲也 【著者プロフィール】 いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
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