【40代美容】薄毛、肝斑、シワなどの原因は? OVER40の肌と髪について、医師がアンサー
40代を賢く乗り切るための 「肌・ボディ・メンタルのトリセツ」
肌、ボディ、メンタルに大きな変化が訪れる40代。今回は、肌・髪の不調の原因と対策を医師がアドバイス。 【写真】40代からの肌・ボディ・メンタルのトリセツ
☑︎ 白髪 原因:色素幹細胞の枯渇 「40代になると白髪の悩みも増えます。髪の色はメラノサイトが作り出したメラニン色素が毛髪内に取り込まれることで黒くなるのですが、加齢によりメラノサイトの元になる色素幹細胞が枯渇するので白髪になるのです。また、白髪は遺伝的要因もあるほか、ストレスや、栄養バランスの乱れ、睡眠不足、頭頸部のこりなどからくる血行不良も原因になります」(慶田先生・以下同) ☑︎ 薄毛 原因:毛髪サイクルの乱れ 「薄毛もオーバー40になると増える悩み。毛髪サイクルには成長期→退行期→休止期があり、女性の場合、通常4~6年程度で髪が生え変わります。ただし、加齢やストレス、ホルモンの影響などによって、頭皮の状態が悪くなると毛髪サイクルが乱れ、髪が育たないうちに抜けて薄毛に。そのほか、貧血や亜鉛不足も薄毛の原因です」 ☑︎ 肝斑 原因:女性ホルモンの乱れ 「肝斑は、頬の高い位置や額、口の周辺などに左右対称で現れる淡褐色のシミ。原因には女性ホルモンが関与していると言われています。また、物理的刺激でも増えると言われるほか、紫外線で悪化することもわかっています。近年は、光老化によってECM(細胞外マトリックス)の老化が進むとメラニン色素を作るメラノサイトが異常に刺激され、それも肝斑が悪化する原因と言われています」 ☑︎ シワ 原因:紫外線などの光老化 「40代になると目立ってくるのがシワで、大きな原因が光老化。紫外線によって肌の真皮のコラーゲンやエラスチンが変性し、シワになるのです。加齢とともにヒアルロン酸も減少し、肌のハリが失われシワができやすくなります。そのほか、加齢によって脂肪が萎縮することや、表情のクセによって筋肉を部分的に使いすぎることでもシワができやすくなります」 ☑︎ シミ 原因:光老化とターンオーバーの低下 「シミの大きな原因も光老化です。紫外線を浴びることでメラニン色素が過剰に作られます。通常、メラニン色素は皮膚のターンオーバーによって排出されるのですが、加齢とともにターンオーバーの速度も抗酸化力も低下するので、オーバー40になるとシミが増えやすいのです。そのほか、こすりすぎなどの物理的刺激やストレスなどもシミを増やす要因です」 ☑︎ たるみ 原因:コラーゲンなどの老化 「たるみは、加齢や光老化によって真皮と脂肪、筋膜、骨をお互いに結合する支持靭帯のコラーゲン線維の劣化が進み、伸びて垂れ下がることが大きな原因。それに加え、加齢にともなって脂肪や顔の骨が萎縮し、ボリュームが減ることでもたるみやすくなります。また、マッサージをしすぎると顔にある靭帯が切れてたるみを招くこともあるので要注意」 慶田先生のアドバイス 「40代以降は“光老化”に注意。体内の循環アップもカギに」 40代になると肌はどう変わる? 皮膚科医の慶田朋子先生に伺った。 「まず、加齢や女性ホルモンの減少により代謝が落ち、ターンオーバーの速度が遅くなります。また、長年の光老化でECMが機能不全となり、メラニン合成にエラーが生じたり、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が減少します。そのためシミや肝斑、シワ、たるみなどの肌トラブルが増えます。それに加えて紫外線や乾燥、ストレス、喫煙、糖化など肌の悪化因子が加わるとさらに老化が進みます。特に老化の8割は光老化が占めると言われ、過去の紫外線ダメージが老化症状に直結します。美肌を保つには、紫外線対策、十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動、ストレスコントロール、腸内環境の改善、血流などの循環をよくすることが大切。トラブルが起きてしまったら美容医療も上手く取り入れて若々しい肌を保って」 MAQUIA 10月号 イラスト/itabamoe 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA) ※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。