三日月大造・滋賀県知事に聞く「人口減少は不可避」(全文1)
あとは、観光は実は、終の住みかの一里塚で、観光で出会った場所、訪れた場所って、ああ、こんなところに住んでみたいなとか思うことにつながると思うんですね。ですから、観光にも力を入れていて。ただ、京都や大阪にはない観光の取り組みをしようっていうことで。例えば琵琶湖っていう、まさに水辺の空間、景観があるので、そこを活かした観光ということで、サイクリング、ビワイチサイクリングに今、力を入れています。で、200キロあるんですけれども、それをサイクリングで楽しんでもらおうと。で、126カ所サポートステーションを登録してもらって、お手洗いをどうぞ使ってくださいとか、空気入れを置いてありますとか、そういうことで、今、おもてなし環境も整えながらサイクリングを楽しんでいただくことを皆で応援したり。 県内に33の酒蔵があるので、その酒蔵をPRする、近江の地酒をPRする取り組みを始めました。県で条例ができて、地酒で乾杯しよう、地酒でおもてなししようと。県庁の職員にも地酒担当を置いて、昼間から飲んでいるわけじゃないんですけれども、さまざまなそういった地酒をPRする取り組みを、先頭に立って、今、頑張ってもらっているんです。 お酒をPRすると、酒米にいきます。滋賀県は米どころなので、いい酒米を作ろうって言って好循環が生まれたり。お酒のPRをするとどうしても、おつまみは何がいいんだろうっていうことで鮒寿司がいいんじゃないか、近江のお肉がいいんじゃないか、いやいや漬け物がいいだろうっていうことで、いろいろ組み合わせを考えたり。お酒をPRすると器にいきます。信楽焼がいいねとか、いやいや長浜のガラスがいいだろうとか。今そういういろんなコラボレーションというか、地域の産業をPRするための好循環につながっているので。 ──観光と子育て世代への支援。子育て世代を増やす、結婚出産支援とかっていうことに力を入れている。1の分野っていうことですね。 そうですね。力を入れています。1の分野、はい。これはもう自然増の取り組みとして力を入れていますし。3番以降は社会増、働く人たちに来てほしい。そして、モノ作りだとかコト作りっていうことに、ぜひ参画してほしいっていうことで、3番目以降は社会増の取り組みとして。