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バックアップ市場首位を狙うヴィーム--新製品を発表し、Teamsなどもサポート

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ZDNet Japan

 Veeam Softwareは6月17~18日、年次カンファレンス「VeeamOn 2020」をオンラインで開催した。基調講演に登壇した最高技術責任者(CTO)のDanny Allan氏は、デジタルトランスフォーメーション(DX)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、バックアップを含むデータの保護と管理がさらに重要になっていると強調した。  仮想マシンのバックアップソフトウェアベンダーとして2006年に創業したVeeamは、創業以来右肩上がりで売り上げを成長させており、2019年には年間受注額が10億ドルを超えた。ネットプロモータースコア(NPS)インデックスは75ポイント、これは業界平均の3.5倍とのことだ。顧客数は37万5000社。VeeamOnイベントには148カ国から2万5000人が参加登録したという。  なお、VeeamOnに合わせて日本で開催した発表会で、ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長の古館正清氏は、「世界ではFortune500の82%がVeeamの顧客だが、2019年からFortune500に入る日本企業でもVeeamの採用が増えている」と報告した。Veeamは、2019年下半期は業界の成長率の3倍以上となる20.5%で成長しており、「この調子で行くと世界シェア1位になると見ている」と古館氏、「日本は世界をかなり上回る成長率で成長しており、日本でもシェア1位を目指して事業展開している」と自信を見せた。  Veeamは、仮想環境のバックアップ市場を開拓してきたが、数年前からクラウドに力を入れている。これは顧客のITシステムの変化に合わせたもので、今後はコンテナーにもその対象を広げる。「コンテナー、サーバーレスなどの次世代のインフラに対しても保護と管理を提供するための(開発)サイクルを開始している」とAllan氏。先にVeeamは、Kubernetes環境のバックアップ技術を持つKastenとの協業を発表している。  Veeamの新戦略はコンテナーを含めた「クラウドデータ管理」だ。バックアップは引き続き中核だが、バックアップを含むデータの保護、管理、解放の3分野で構成される。「クラウド」とはデータの移動性や移植性を表現しており、Veeamの差別化となっている「VBK」形式での保存などのデータバックアップ手法により「高い移植性を実現する」とAllan氏はいう。  「Veeamのバックアップは自己記述的であり、取り出して別のところに動かして、開くことができる」とAllan氏、これはハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境で重要な機能になると続ける。これにより、クラウドデータ管理におけるデータの解放が実現し、新しいことにデータの再利用が可能となり、結果としてDXを支援できるという。  イベント会期中、Veeamは「Veeam Backup for AWS v2」「Veeam Backup for Office 365 v5」「Veeam Availability Orchestrator v3」「Veeam Availability Suite v11」と4つの製品を発表した。日本でも説明が行われた。  Veeam Backup for AWS v2は、2019年末に初バージョンが公開されたAmazon Web Services(AWS)向けバックアップ製品の最新版になる。Amazon EC2のバックアップとリカバリーが行えるもので、「AWSを知らなくてもグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によりバックアップができる」(ヴィーム ソリューション・アーキテクトの高橋正裕氏)という点などが人気で、最新版ではリージョンを超えたスナップショットのリストアなどの機能が加わっている。会期中にAWS Marketplaceで一般提供が開始された。  Veeam Backup for Office 365 v5は、Office 365のバックアップソフトウェアの次期版になる。2020年第3四半期の提供を予定し「Microsoft Teams」のサポートなどが加わる予定という。  Veeam Availability Orchestrator v3は、事業継続性と災害復旧のためのオーケストレーション機能となる。最大の特徴はNetAppとの協業によるONTAPスナップショットのサポートだ。「ストレージレイヤーのオーケストレーションが可能になる」と高橋氏は説明する。  Veeam Availability Suite v11は、2020年後半に提供を予定するフラッグシップ製品の最新版に当たる。イベントでは、継続的なデータ保護(Continuous Data Protection)、Google Cloud Storageのキャパシティー層のサポートによるオブジェクトストレージ統合などをデモストレーションして見せた。  古館氏によると、同社の成長要因はクラウドだという。「ワークロードがクラウドにシフトしており、データもクラウドにシフトしている。これまでオンプレミス中心だったデータ管理が、クラウド中心のデータ管理になる」とし、「ハイブリッド、マルチクラウド環境でデータ管理をする最適なソリューションは何かという新しいニーズに対して、我々が一番答えている」と述べた。

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