第163回芥川賞受賞会見(全文)遠野遥さん「受賞がなんかのゴールではない」
小説を書くことの位置付けに変化は?
共同通信:共同通信社の【スズキ 00:44:11】といいます。このたびはおめでとうございました。以前、取材で、小説を書き始めた理由について、大学3年生のころに、授業などが落ち着いて時間ができたのでお金が掛からない趣味というか、ものとして、小説を書き始めたということで、現在も続けている理由としては、やめる理由もないので、というようなことを以前おっしゃってたんですけど、今回、受賞を受けて、何か自分の中で小説を書くという行為の位置付けといいますか、変わってくるかなというようなところ、予感みたいなものとかってありますでしょうか。 遠野:全然、この受賞がなんかのゴールではないと思ってるんで、引き続き頑張っていきたいっていうふうに思ってます。特にこれを取ったからといって、執筆に対する思いが変わるとかはないと思ってます。これからも引き続き頑張っていきたいと思います。取りあえず、まだ私、2作しか書いてないので、3作目を、早く、読んでもらえるようなものを出したいと思ってます。 共同通信:じゃあ、生活の中での位置付けとか、そういうのも変えずにこのまま続けていきたいというようなことでしょうか。 遠野:そうですね。今すぐ何かを変えようとかはないですね。自分の今のペースでやっていけたらと思います。 共同通信:ありがとうございます。 司会:ありがとうございました。遠野遥さん、ありがとうございました。皆さん、大きな拍手で。これにて芥川賞の記者会見を終えさせていただきます。遠野さんにいま一度、大きな拍手をお願いいたします。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】第163回芥川賞受賞会見