町田がJ1初優勝を逃す 三つ巴の最終節で決着…黒田政権でJ1初挑戦、鹿島に無念の完敗
町田は最終節で1-3の敗戦
FC町田ゼルビアは12月8日、J1リーグ最終節にアウェーで5位の鹿島アントラーズと対戦し1-3の黒星となった。町田優勝の条件は、Jクラブ最多のタイトルを持つ鹿島にアウェーで勝ったうえで、首位のヴィッセル神戸、2位のサンフレッチェ広島が敗れた場合と限定的だったが、史上初の偉業をかけた90分で敗戦となった。 【写真】監督の愛妻が「美人さん」 誕生日祝う投稿にファン反響「素敵な家族」 試合は開始早々に動く。前半5分、FW鈴木優磨のスルーパスを町田の高い最終ラインの裏で受けたFW師岡柊生が抜け出して左足でシュートを放つ。これが右ポストの内側を叩いてゴールに決まり、ホームの鹿島が先制した。 先制した鹿島だったが、前半15分にMF名古新太郎が負傷でMF仲間隼斗と交代になる。その直後だった。右サイドで師岡からのパスを受けたMF樋口雄太がゴール前で切り返してゴールを奪い、リードを2点に広げた。 ここまで2試合無失点に抑えていたにもかかわらず、早い時間に2点を追う形になった町田だったが、前半24分に準備してきたCKで1点を返す。FW相馬勇紀がニアポスト前のDFドレシェヴィッチに短いパスを送ると、ドレシェヴィッチが大きく自陣にボールを戻す。これをエリア外で受けたMF下田北斗がゴール右上隅に決め、町田が1点を返した。 このまま前半が終わるかと思われたアディショナルタイム。鹿島は自陣からのロングカウンターを仕掛けると、MF知念慶のロングボールを受けた鈴木がドリブル。対応したDF昌子源の股を抜いてゴール前に侵入すると、DFが寄せてくる前にシュートを放ってゴールを決めた。ホームの鹿島が3-1とリードして前半を折り返す。 後半のスタートと同時に町田はFWエリキと下田を下げ、FW藤尾翔太とDF中山雄太を投入する。選手交代で流れを変えたい町田だったが、鹿島の守備を攻略しきれない。その後もFW藤本一輝、オーストラリア代表FWミッチェル・デュークを送り込み、攻撃に変化を加えようとするが、時間が経過していった。このまま1-3のまま試合は終了し、町田はJ1初シーズンを19勝9分10敗で終えることになった。 今シーズン、一時はJ1で首位に立つだけではなく、ロングスローやPK時にボールを濡らす行為、シーズン途中での大型補強なども話題となってリーグの中心にいた町田。J1初年度でのリーグ優勝は果たせなかったが、黒田剛監督の続投は発表されており、今オフの補強動向を含め、J1で2シーズン目となる来シーズンも注目される。
河合 拓 / Taku Kawai