コロナ禍で引き取り手減少…動物保護団体のいま【岡山・岡山市】
岡山放送
新型コロナウイルスの影響は、動物たちの保護活動にも及んでいます。イヌやネコの譲渡会に来る人が減る一方保護される数は増え続けています。岡山市の保護団体で現状を取材しました。 日課の散歩が始まるのは朝6時過ぎから。暑くなる前にすべての散歩を終わらせるためです。軽快に歩くイヌに寄り添っているのは、本当の飼い主ではありません。 (ボランティアの女性) 「ちゃんとしたお母さんがいない子たちなので、私たちがお母さんになってあげないと…」 里親探しなどに取り組む岡山市のNPO法人、「わんぱーく」のシェルターです。 (矢野匠 記者) 「民家を改装したシェルターでは、保護されたイヌやネコ、あわせて20匹以上が暮らしています」 ここにいるのは多頭飼育の現場や捨てられていたところを保護された動物たち。おとなしく座っているこの環ちゃんは2019年、保健所から引き取られました。 (犬猫愛護会わんぱーく 吉田照明理事長) 「可愛いし扱いやすいし散歩も上手なので、譲渡されやすいと思うが、こういう子でも機会がない状況」 その理由の1つは、譲渡会の来場者が減っていること。新型コロナウイルスの影響で参加を完全予約制にしたことに加え密集を敬遠する人も多いとみられ、毎週日曜日の譲渡会の参加者は3組程度と今までの半分ほどに減っているということです。 引き取り手が減る一方で、保護するイヌやネコの数は増え続けています。 在宅期間が長くなりペットを飼う人が多くなった一方、飼いきれずに捨てる人が増えたからとも言われています。 (犬猫愛護会わんぱーく 吉田照明理事長) 「家に迎えるのであれば、その子の命が全うされるまで一緒に暮らす覚悟を持って飼っていただきたい」 不幸な命を防ぐ懸命な保護活動にもコロナの影が。わんぱーくでは飼い主のモラル向上も呼びかけ続けたいとしています。
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