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2000万円超スーパーカーの知られざる“実用性”とは? 1台のみでも日常生活はOKか

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GQ JAPAN

マクラーレン「GT」に小川フミオが試乗した。週末のドライブが心待ちになる理由とは? 【写真を見る】2645万円のマクラーレンGTの詳細(23枚) 570リッターも荷物が積める実用性の高さとは

吸いつくような疾走感

高性能GTが増えている。長い距離を旅しても疲れない高性能車が、“GT”。いま注目したいのは、スーパーカー・ブランドが手がけるGTだ。英マクラーレンの「GT」は代表的な1台だ。 2019年夏に発表されて、日本では2020年から路上を走り出したGT。同社は先刻みなさんご承知のように、サーキットも視野に入れたスーパースポーツカーで知られる。 今回のGTは、荷物がたくさん積めて、長距離をこなし、かつスタイリッシュと、マクラーレン・ブランドに期待するものをしっかりそなえているのが特徴だ。 GQウェブでもかつて東京都内での試乗記を掲載したことがある。そのときも、カーブでの走りはもちろん、直線路での乗り心地のよさに感銘を受けた。さらに今回は、より深く持ち味を知ってもらいたいというマクラーレンの日本法人からのオファーもあり、東京から三重・賢島(かしこじま)までのロングドライブで、このクルマを堪能した。 はっきりいって、すばらしくよく出来たモデルだ。東京から途中、第二東名を通って名古屋まで行き、そこから伊勢自動車道で伊勢へ。そこから伊勢神宮を横目で見ながら、真珠でも知られる英虞湾(あごわん)の方面へと休みなく走っても、疲労感がまったくなかった。 GTのよさは、620psとパワフルなエンジンをうまく手なずけ、暴れ馬でなく、ドライバーの従順なパートナーに仕立てていること。それに乗り心地のよさと、静粛性の高さだ。 ほかのマクラーレン車と同様、センターコンソールには「H」(ハンドリング)と「P」(パワートレイン)と書かれたドライブモードセレクターがふたつ備わり、ドライバーは好みの設定を選べる。 ドライブモードは、HとPともに「ノーマル」「スポーツ」それに「トラック」。Hはハンドリングつまりサスペンションダンピングを、Pはエンジンレスポンスを意味する。いっぽう、トラックはレース場を走るためのものだ。 私は終始、「H」はノーマル、「P」はスポーツ、という組合せで走った。これが好みだった。右足への反応のよいエンジンは刺激をもたらしてくれるいっぽう、第二東名の荒れていない路面では、不快な揺れはなく、吸いつくような疾走感を味わうことができた。 細身のリムのステアリングを切ると、「720S」などとは少しちがい、ウルトラとつけたくなるほど反応がクイックではない。ボディの反応速度の設定はあえて少しゆるい。そのぶん、ハイウェイでは楽ちんで、疲労の軽減につながっている。 でも、賢島かいわいの曲率が中ぐらいのワインディングロードは、やっぱり楽しい。しっかり、スポーツカーである。 ボディの中央部分に座るぐらいのドライビングポジションは、後輪の上に座るかんじが多いドイツのスポーツカーとちがい、ドライバー中心に車両が向きを変えていくダイレクトな感覚だ。 騒音規制の結果、背後にあるV型8気筒エンジンもやたら存在を主張せず、全高1.2mの地面にはいつくばったようなスポーツカーなのに、Bowers&Wilkinsの高品位オーディオシステムによるいい音楽を楽しみながら、いってみれば涼しい気持で走っていける。

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