THE BOHEMIANSインタビュー「メンバーが4人体制になって初めてのツアーなので、気持ちとしては特別」
2005年に山形県で結成、2010年にメジャーデビューしたTHE BOHEMIANS。2014年にthe pillowsの山中さわおが主宰するレーベルに移籍、昨年11月にドラマーの千葉オライリー(と無法の世界)脱退という転機を迎えるも、移籍10年目を迎えた今年、新作『ultimate comfirmation』を完成させた平田ぱんだ(vo)、ビートりょう(g)、星川ドントレットミーダウン(b)、本間ドミノ(key)の4人が、新体制で迎えた現在のバンドの状況を語ってくれた。 【全ての写真】THE BOHEMIANSの撮り下ろしカット(全15枚) ――どんなアルバムに仕上がりましたか。 平田ぱんだ(以下、ぱんだ) 夏らしいアルバムが久しぶりにできた。これは“夏のアルバムだ”と言っても恥ずかしくないぞと思いました。 星川ドントレットミーダウン(以下、星川) 今年4人になって、新しいTHE BOHEMIANSということで、素直に今作が1番最高だと自信を持って言える作品になったと思います。 本間ドミノ(以下、本間) 個人的にはTHE BOHEMIANSを1回バラバラにして組み直した印象はあります。デモから本番のレコーディングまで、今までで1番時間がかかったんじゃないかな。物理的に時間があったので4人だけでデモを録ったり、りょう君にドラムを叩いてもらったり。 ――オリジナルメンバーでなくなって今回は全曲、ドラムはサポートの茂木左さん(the myeahns)ですか。アレンジはどのように進めていったのですか。 ぱんだ まずドラムがいないので、どこからどうやって曲を完成させればいいのかわからなかったから時間がかかりました。とりあえずビートりょうはドラム叩けるので、しょうがないから僕が自分でギターを弾いたりして、何か新しいやり方で、新鮮と言えば新鮮でした。 星川 より自由になった感じがありました。前は千葉がドラム担当なので任せてやりたいようにやっていて。今回4人だけなので、りょう君がドラム叩いて“このドラムは……”とか、皆で話し合いながらアレンジしていきました。 ぱんだ 音楽を把握し合うための会話をちゃんとした感じ。何となくじゃわからないので“ここはこうして”みたいな説明をしつつデモを録っていったので、最初から楽曲の把握をしていたな。ビートりょうがドラムで、本間ドミノがエンジニアの仕事のパートになりました。録る人。1番最初のTHE BOHEMIANSに戻った感じでした。 ビートりょう(以下、りょう) 大学時代の宅録っぽい感じで自主制作CDを作ってた頃に戻った(笑)。 星川 それを録って(サポートの)茂木にも聴かせなきゃいけないので。 ――でも極めてバンドっぽいですよね。いろんなタイプの曲が収録されていますが、どんな流れで出揃ったのですか。 りょう さわおさん(プロデューサーのthe pillows 山中さわお)と食事したときに“お前らは締め切りがないと何もしないから、平田ぱんだが4曲、ビートりょうが6曲作って来い”って宿題が出されまして(笑)。 星川 コロナが落ち着いてきて“またアルバムを出したいよね”みたいな感じでちょっとずつ動き出そうとしてた時期に千葉が辞めて“結局どうする?”みたいになって。 ぱんだ 千葉オライリーが活動休止から戻ってきたときに、とりあえずシングル出そうかって。シングル用に3曲録って。千葉が抜けることになったから“あのシングルどうしよう”みたいな感じになって、結局アルバムに入れて。それがリード曲になった「the earnest」です。 星川 ドラムは録り直しました。千葉の音も入ってたけど“すごい良い曲だからアルバムに入れたいよね”という話になって。やっぱり新しい体制でやりたいなと話をして。リズム隊としては自分もサポートに入ってくれてる茂木と一緒にやりたくて。 ――作詞、作曲のクレジットは「平田山崎」名義ですけど、さきほどの話でぱんださん、りょうさんがそれぞれ作ったと伺いました。歌詞が、レーベル移籍10周年だったり新体制への決意を込めていると感じたのですが、ボーカリストのぱんださんが歌詞の方向性は決めているのですか。 ぱんだ いや、それぞれ自分の作ったやつだけです。 本間 1曲だけ混ぜなかったっけ。 りょう 今回ちょうど半々なんですよ。曲自体は平田君が4曲作って、私が6曲作ってその6曲目の歌詞は平田君が作った。7曲目の「黄昏のマジックメロディー」だけ共作です。