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日本一受験倍率が高い 東京芸術大学絵画科卒の二人はなぜ美大受験を描くのか

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文春オンライン

 現代美術界の第一線をひた走る鬼才、会田誠が新作を発表!  とはいえそれは絵画でもなければ彫刻でもない。 【写真】この記事の写真を見る(7枚)  意外や、小説というかたちをとった作品である。  タイトルは『 げいさい 』という。ときは1986年の秋。とある美大の学園祭「芸祭」での一夜の出来事が、佐渡島出身の美大進学志望浪人生・本間二朗を中心に活写されていく。日本美術界への問いかけをたっぷり含んだ青春群像劇だ。  この刊行を機に対談の場が設けられた。お相手は、漫画家・山口つばさ。  代表作にして現在も月刊「アフタヌーン」に連載中の作品『 ブルーピリオド 』( 第1話 はこちらから)は、イマドキの高校生・矢口八虎がひょんなことから絵を描くことに目覚め、多様な仲間たちとともに美大を目指す物語。「マンガ大賞2020」大賞を受賞するなど、人気と評価を一身に集める話題作である。  ともに『ブルーピリオド』の作品内でも「日本一受験倍率が高い学科」と紹介されている最難関「東京芸術大学」の絵画科油画専攻に学び、それぞれ現代美術界と漫画界でトップを張る会田誠と山口つばさ。両者の交わす言葉、じっくりご鑑賞のほど。 (全2回の1回目。 後編 を読む) (構成=山内宏泰)

存在を知ったときは「これはヤバいな(笑)」

会田 山口さんが描いている『ブルーピリオド』、白状しますと、実はつい最近まで読まずじまいだったんです。いやその、面白いよ! という噂はかねがね聞いていたんですが、どうにも読めない事情がありまして。  読んだら最後、小説を書き上げられなくなってしまいそうだったので……。 山口 その小説というのは、今回刊行なさった『げいさい』のことですか? 会田 そう。これはここ4、5年のあいだ時間を見つけては書き継いできたものです。書き始めた頃からチラホラと『ブルーピリオド』の評判は僕の耳にも入ってきていまして。インターネット上でも大絶賛されていたし、美術業界界隈での人気も上々だった。僕が所属するミヅマアートギャラリーのスタッフも絶賛してましたね。  これはヤバイな……(笑)。存在を知ったときは正直そう思いました。だって僕が書いていたのも美術予備校生の話で、『ブルーピリオド』の世界と丸被りですから。先にやられた、どうしよう……、と途方に暮れていた。

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