息をひそめた尹大統領、内乱捜査への備えか…大統領室、テレグラムを退会・再登録
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は9日にも公式日程を持たず沈黙を守った。内乱容疑被疑者としての立件、出国禁止など、自身に対する検察と警察の捜査に拍車がかかっていることを受け、捜査に備えているものとみられている。 大統領室はこの日、「尹大統領の公式日程はない」と発表。毎月曜日に行われていたハン・ドクス首相との週例会合と大統領主宰の首席秘書官会議を取り消した。前日、尹大統領がイ・サンミン前行政安全部長官の免職案を受理したことを行政安全部が発表し、週例会合の取り消しも首相室が発表するなど、大統領室は正常な公報活動も事実上中断している状態だ。 尹大統領は7日の国民向け談話で、自身の去就を「党に一任する」と述べて以来、公式日程を控え漢南洞(ハンナムドン)の官邸に留まっているという。検察と警察などの捜査の矛先が自分に向けられるにつれ、これに備えているものとみられている。検察は8日、12・3内乱事態を主導したとされるキム・ヨンヒョン前国防部長官を逮捕し、同日警察は尹大統領を内乱容疑の被疑者として立件した。法務部は同日午後、尹大統領を出国禁止にした。 尹大統領に対する全面的な捜査が予告され、近く大統領室と警護処に対する強制捜査が行われる可能性も高い。このような状況で、これまで業務に主に使っていたメッセンジャーアプリ「テレグラム」のアカウントを削除し、再び登録する大統領室の参謀たちも増えている。7日、キム・ヨンヒョン前国防部長官とチョン・ジンソク大統領秘書室長はテレグラムを退会してから新しく登録した。検察の元捜査官で、任期はじめから尹大統領に最も近くで随行してきた人物も、最近テレグラムに再登録したことが分かった。これをめぐり、政界では強制捜査などに備えてやり取りした内容を削除したか、携帯電話を変えたものとみられている。 イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )