松坂大輔、筒香嘉智ら...横浜高校歴代ベストナインを名参謀・小倉清一郎が選出。「化け物だと思った唯一の人物」は?
甲子園春夏合わせて5度の全国制覇を成し遂げた名門・横浜高校野球部の監督・部長を歴任し、数多くのプロ野球選手を輩出してきた小倉清一郎氏。横浜高校野球部の生き字引とも言える小倉氏に、教え子のなかから「歴代ベストナイン」を選んでもらった。 【画像】読売巨人軍マスコットガール「VENUS」厳選カット集(94枚) ピッチャー:松坂大輔(元西武ほか) 横浜の歴代エースからひとりを選ぶなんてできないが、甲子園春夏連覇の実績で松坂にした。松坂はボールこそ速かったが、コントロールもよくなかったし、入学当初はそこまですごい投手ではなかった。ただ、松坂は体力があった。教え子のなかでも相当鍛えたひとりであることは間違いない。もちろん、愛甲猛(元ロッテほか)や成瀬善久(元ロッテほか)、涌井秀章(楽天)など、思い出深い投手はたくさんいるが、今回は甲子園の活躍ということも含めて松坂にした。 キャッチャー:吉田博之(元南海ほか) 福田永将(中日)や近藤健介(日本ハム)もいい選手だったが、捕手は吉田博之(元南海ほか)だ。本職はショートだったが、愛甲のストレートをまともに受けられるのは吉田しかおらずコンバートした。慣れないポジションでもしっかりこなし、センスのよさが光る選手だった。バッティングもよく、甲子園で本塁打を放ったのも印象に残っている。 ファースト:筒香嘉智(パイレーツ) 高校時代はおもにサードを守っていたが、ファーストは筒香嘉智だ。とにかく長打力があって、ミート力も抜群だった。またスイッチヒッターをやっていたこともあり、両打席でホームランを打てる技術を持っていた。化け物だと思った唯一の素材が筒香だ。
セカンド:安西健二(元巨人) セカンドは愛甲とともに1年生から甲子園の土を踏んだ安西健二だ。身長166センチと小柄な選手だったが、俊足・巧打の1番打者として活躍してくれた。甲子園でホームランを放つなどパンチ力もあり、センスに溢れた選手だった。プロ(巨人)では結果を残せなかったが、セカンドは安西がナンバーワンだ。 サード:後藤武敏(元西武ほか) 横浜からドラフト1位で指名された紀田彰一もいい選手だったが、高校時代のイメージは控えめだった。長打力と勝負強さで後藤武敏を選びたい。高校1年からベンチ入りしただけあって、素質のよさが光っていた。高校3年の時は腰のケガもあったが、甲子園春夏連覇に貢献。進学した法政大では三冠王を獲ったように、バッティングが魅力の選手だった。 ショート:阿部真宏(元近鉄ほか) 横浜のショートは、プロには進まなかったが超高校級の選手が何人もいた。たとえば、平馬淳や松本幸一郎などがそうだ。彼らも忘れられないプレーヤーだった。ただ、高校時代の活躍なら阿部真宏が一番だ。スラッガータイプではなかったが勝負強く、守備も安定感があり、頼りになる選手だった。