Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

PCRサイクル数は40と回しすぎの秋。検査拡充・隔離を続けますか問題|オオカミ少女に気をつけろ!

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
幻冬舎plus

泉美木蘭 9月28日の東京・世田谷区議会で、PCR検査の「いつでも・だれでも・何度でも」をうたっていた「世田谷モデル」を含む補正予算が可決成立した。保坂展人区長は、当初は、街頭で大量検査を行っているニューヨークを目指すと言っていたが、実際には規模を大幅に縮小して、介護施設や保育園、幼稚園で働く職員を対象に、症状がなくても定期的にPCR検査を行うという形で、約4億1000万円を計上することになったようだ。 

NY市のPCR検査数と陽性者数の推移を見ると……→関係なさそう

保坂区長が目指そうとしたニューヨーク市は、感染者数25万人以上、死者数23,800人以上(10月8日現在)という深刻な感染爆発が起きた地域だ。一方の世田谷区は、感染者数2,291人、死者数20人(10月8日現在)。人口比を考慮したとしても、ニューヨーク市よりも世田谷区のほうが安全と言えると思うのだが、なぜ、わざわざニューヨークをお手本にするのか、不思議でならない。   それに、ニューヨーク市で新型コロナの感染爆発が起きてから、希望者全員に無料のPCR検査を実施するようになった頃の「検査数」と「陽性者数」の推移に注目すると、次のようなグラフになる。 3月中旬から4月いっぱいにかけて、一日数千人単位の陽性者が出ていたが、4月6日にはピークとなり、その後はなだらかな右肩下がりで減少していったのだ。クオモ・ニューヨーク州知事は、4月19日の記者会見で「感染のピークは過ぎた」という認識を明らかにしてもいる。 検査を増やしたことが、感染を抑えることに影響するというなら、少なくともピークである4月6日の2週間前、3月30日頃には、猛烈な数の検査が行われていなければならないということになるが、そのような様子はない。 その後、抗体検査の結果が発表され、4月27日時点の抗体保有率は、ニューヨーク州全体で14.9%、ニューヨーク市内では24.7%にも達していたこともわかっている。そして、PCR検査の体制が拡充されて、希望者全員が無料で受けられるように拡充されはじめたのは、グラフを見ておわかりのとおり、その後、5月以降のことなのだ。 このグラフと抗体検査の結果からは、ニューヨーク市において感染爆発がおさまった主たる要因は、いわゆる「集団免疫」の状態を得て、ウイルスがそれ以上感染しづらくなったことではないかという可能性が見えてくるし、その後、9月下旬から再びじわじわと陽性者が増えて騒ぎになってもいるのだ。本当にPCR検査の拡充と隔離で人為的に封じ込めることなどできていたのか、かなり疑わしい。 付け加えておくと、日本では「隔離」とは、指定医療機関やホテルの一室に隔離することを言うが、人権感覚の強いニューヨークでは「自己隔離」、つまり「自宅療養」だ。日本ではマスコミが正確に報じてこなかったが、根本的に、患者に対する対応も違うのである。

【関連記事】