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大災害の復旧支援に貢献、中部大発ベンチャーが長距離無人航空機の実用化へ

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MONOist

 長距離無人航空機の研究開発を行うスタートアップのテラ・ラボは2020年5月20日、ドローン関連スタートアップへの融資に特化したVC(ベンチャーキャピタル)であるDRONE FUNDや商工組合中央金庫などの金融機関から計3億円の資金を調達したと発表した。テラ・ラボは2014年に中部大学発の研究開発型ベンチャーとして創業。南海トラフ地震など大規模災害発生時の活躍を見込む長距離無人航空機や、航空機で収集した情報の共有システムなどを研究してきた。今後は航空機機体のさらなる高度化や大規模災害対応技術の事業化に取り組むとしている。 翼長4m試作機の飛行の様子[クリックして拡大]出典:テラ・ラボ  これまでにテラ・ラボは、大きく分けて「情報共有衛星通信を活用した長距離無人航空機」「空間情報データの収集解析システム」「地上支援システム」の3領域で研究開発を進めてきた。  長距離無人航空機には、航空測量専用機として設計した翼長4mモデルと、高高度広域観測専用機である翼長8mモデルの2種類がある。4mモデルは高度1000~2000mを時速60~100kmで、8mモデルは高度1万~2万mを時速100~140kmで飛行する。複数の素材を組み合わせたコンポジット素材によって、軽量かつしなやかな機体として成形されており、短い滑走路でも離陸可能だ。超小型の衛星通信モジュールを搭載することで広範囲の長距離航行も実現した。フライトコントローラーには高い冗長性を持たせているが、万が一機体側との通信が途絶えた場合にも自動制御に切り替わることで安全性を確保する。  空間情報データの収集解析システムは、超高解像度カメラで撮影した画像を基に航空測量分野で広く使われている3次元形状復元技術「SfM(Structure from Motion)」を用いて、高密度な3次元空間情報データの解析を行える。災害発生後に災害発生状況をワークステーション上で再現することで、災害発生後の復旧支援に役立つ。  地上支援システムは無人航空機の安全な飛行を支援することを目的とした施設だ。滑走路に隣接する複数の長距離無人航空機の運航管理ができる「拠点型」と、航空レーダーを搭載して拠点型から離れた位置にも展開可能な「車両型」の2種類を開発している。  これらの研究開発成果を総合的に運用することで、災害時に迅速に空間情報を収集し、そのデータを各所の災害対策本部と共有する災害対策オペレーションシステムを構築できる。災害情報を緻密に可視化して共有することで、救援活動に関わる迅速な意思決定を促進する。

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