川崎市教委が来年度の給食費値上げ、小学校は1食47円・中学校は56円
川崎市教育委員会は22日、物価上昇に伴い、市内の市立小中学校の学校給食費を改定し、1食あたりの費用を来年4月から小学校47円、中学校56円値上げすると明らかにした。小学校は1食317円、中学校は1食376円となる。同日の市議会文教委員会で報告した。
小学生は年間約8800円、中学1、2年生では約9200円、同3年では約8700円の増額となる見込み。直近で改定が行われた2018年度からの消費者物価指数の上昇を反映させ、元の価格から17・5%の値上げとなった。市教委によると、値上げ分は原則として保護者の負担となる。
さらに26年度以降については、前の改定時から1%以上の消費者物価指数の増減があった際に給食費を改定する、「物価連動方式」を取り入れるという。
市教委は、9月の市議会定例会で改定方針を明らかにした後、市立小中学校、特別支援学校の保護者約2万7000人を対象にアンケートを実施。9144人から回答があり、約51%が「値上げはやむを得ない」と回答した。「値上げしないでほしい」との回答は約5%だった。
一方、自由意見の欄には、無償化を求める意見が207件、値上げ分を保護者負担とするのではなく、公費補助で賄うよう求める意見が175件あった。市教委によると、川崎市が完全無償化とするには、年間約60億円が必要だという。