2回戦屈指の好カード浦和南vsは狭山ヶ丘は伝統校に軍配
少ない好機をモノにする決定力と手堅い守り--。2回戦屈指の好カードは伝統校に軍配が上がった。 【フォトギャラリー】浦和南vsは狭山ヶ丘 10月18日、高校サッカー選手権・埼玉県予選の2回戦が行われ、一昨年の代表校・浦和南は、2016年のインターハイ予選で3位に入るなど近年成長著しい狭山ヶ丘と対戦。野崎正治監督が「まずは無失点で行くこと」をゲームプランに掲げていたが、キックオフ直後に望外の一撃で先制に成功する。前半2分、左サイドを矢島楓(3年)が打開すると、ゴール前にクロスを供給。高橋龍生(3年)が一度は外してしまうが、こぼれ球に再び反応してネットを揺らした。 電光石火の一撃で先制点を奪った浦和南。リードを奪うと、以降は伝統の堅守で相手の猛攻を跳ね返していく。左サイドハーフの吉野斐斗(3年)と最前線の杉山耀建(2年)を軸に攻め立てる相手に対し、戸部悠太、坪井優太の下級生CBコンビなどが身体を張った守備で応戦。敵に自由を与えず、そのほかの選手も献身的なディフェンスでピンチの芽を未然に刈り取った。 1-0で迎えた後半も狭山ヶ丘にペースを握られる。「前半からすごい勢いで動いていた」と指揮官が語ったように運動量の低下で、次第にボールへのアプローチが鈍くなってしまう。前半からトップギアで戦った影響が徐々に出て、後半20分には戸部が足を攣るアクシンデントに見舞われて途中交代を余儀なくされた。 残り20分を切ると、さらに苦しくなる。21分にゴール前で坂本翔和(3年)にシュートを放たれた場面は2年生守護神・伊藤創哉の好セーブで事なきを得たが、以降も危険な場面を何度か作られた。それでも、最後まで集中力は途切らさず、7分のアディショナルタイムも耐え切る。虎の子の1点を守り切った浦和南が2回戦突破を決めた。3回戦の相手は昨季の同大会2回戦で逆転負けを喫した昌平。伝統校がリベンジを果たせるか注目だ。