台湾、バド複五輪王者が中国で挑発され抗議
【AFP=時事】台湾教育部体育署は13日、バドミントン男子ダブルスの五輪王者である王齊麟/李洋組が、現在中国・浙江省東部の杭州で開催されているBWFワールドツアーファイナルズの試合中に観客から挑発を受けたとして、中華民国バドミントン協会(CTBA)が抗議を申し立てたと明らかにした。 【写真】パリ五輪で中国ペアに勝ってコートに倒れ込む台湾ペア 騒動が起きたのは11日で、今年のパリ五輪で同種目連覇を果たした王/李組が同胞ペアと対戦していたところ、観客の一人が「李洋、台湾は中国の一部だ。知ってたか?」と叫んだ。 X(旧ツイッター)に投稿された動画では、他のファンも「中国、台湾」と合唱しながら拍手したり歓声を上げたりしている中で、李と王がコート上で笑顔を見せている様子が確認された。 李は試合に勝利した後、フェイスブックで「僕らはこの大会を楽しみ、コート上ではもっと笑顔でいようと約束した。初戦はまさに『内戦』だったが、皆さんと一緒に戦うのは最高の気分だった」と投稿した。 体育署はAFPの取材に、観客の「挑発的な行為」に対して「正式な抗議」を申し立てるようバドミントン協会に指示したと明かした。 さらに声明では、世界バドミントン連盟(BWF)と杭州の大会主催者に対して、「このような政治的干渉を防ぐために必要な措置を講じる」ことや、選手のパフォーマンスに影響を与えないようにすることを要請した。BWFからの回答はまだないという。 台湾は主権国家を主張しているが、領土の一部と見なしている中国の圧力により、スポーツの国際大会では「チャイニーズタイペイ」という名称で競技している。 中国は台湾を支配下に置くための武力行使を排除しておらず、国際舞台から消し去ることを模索するなどし、台湾に正統性を与えるいかなる試みにも反発している。【翻訳編集】 AFPBB News