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実は宝なんてなかった? 35万人が参加した「ロッキー山脈の宝探し」に隠された“秘密”

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クーリエ・ジャポン

2020年6月、ある男性がロッキー山脈に埋めた数億の「宝」がついに発見されたと、複数のメディアが報じた。この「宝探し」の参加者は、過去10年でのべ35万人以上と言われている。 ところが今になって、「そもそも本当に宝はあったのだろうか?」という疑念が広まっている。さらに、主催者の男性と、彼の「宝」にまつわる前代未聞の秘密が明らかになった。 2010年、フォレスト・フェンという大富豪が自叙伝を自費出版した。その中には、ロッキー山脈での「宝探し」の手がかりも含まれていた。 フェンが隠し埋めた宝箱には、総額100万ドルから300万ドルの価値があるとされる、宝石や翡翠の彫刻、大量の金貨など、彼が収集したアンティークがぎっしり詰まっていたという。フェンは人々に『インディー・ジョーンズ』のような冒険の旅を与えたかったのだと話した。そしてそれは、彼の人生そのものでもあった。 2020年9月7日、フェンは老衰のため亡くなった。彼の死の数日前に本紙「ガーディアン」に送られたメールが、おそらく彼と報道機関との最後のやり取りだと思われる。メールの中で彼は、宝探しに参加した人の数は50万人以上になるだろうと書いている。 この数字を立証することは不可能だ。しかし多くの人々が宝探しに夢中になったのは紛れもない事実であり、中には無謀なことをする人もいた。宝探しの過程で5人が死亡したが、フェンは宝探しの中止を断固として拒んだ。 「誰かがスイミングプールでおぼれ死んだとしても、プールの水を抜くのではなく、泳ぎ方を教えるべきなんです」。2017年、フェンは米紙「ニューヨーク・タイムズ」にそう語った。

トレジャーハンターが“発見”したもの

トレジャーハンターのリード・ランドールは、2019年から2020年の間に10回、自宅のあるヒューストンとコロラド州のメイベルを往復した。 彼はフェンが残した手がかりをもとに、街の外れのある場所に見当をつけたものの、そこから宝箱が埋められている正確な位置を特定するのは困難だった。 5月後半のある夕方のこと、彼はついに夕陽の中で輝く1本の樹を見つけた。それはフェンによる詩の中で語られている、最後の手がかりと一致するものだった。ざらざらした砂地の一区画は、宝箱を埋めるのに充分な広さだった。シャベルの先が宝箱に当たって音を立てる想像を膨らませながら、ランドールは猛然と土を掘り起こし始めた。 しかし何も起こることはなかった。数時間後、ランドールはようやく気づいた。彼が堀った穴は、老人が宝箱を隠すために掘るには、あまりに深すぎたのだ。 もし財宝がその場所にないのだとしたら、どこにもあるはずがない、と彼は結論づけた。そして、現場の写真をメールでフェンに送った。 「私はあなたの秘密を知っています」と彼は書いた。結局のところ、宝探しは真っ赤な嘘なのでしょう、という意味を込めて。

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