「ヒツジ年だヨ!」名古屋「ヒツジ観光」のススメ ── 神社から美術館まで
今年の干支(えと)は未(ヒツジ)。名古屋市にいくつかヒツジにまつわる場所が点在するのをご存知だろうか。せっかくのヒツジ年、そんな名古屋の「ヒツジスポット」を紹介する。
境内にヒツジがいっぱい!?「羊神社」
境内に十二支の像が建っていたり、神様として干支の動物を祀っている神社や寺がある一方、名古屋市北区にある「羊神社」は名称に動物そのものを冠す全国でも珍しい神社だ。 親子で並ぶヒツジの像や、ヒツジが口から水を流す手水舎、獅子に守られるヒツジのレリーフなど、境内は羊であふれている。 ヒツジ年は他の年より多くの参拝客が訪れるそうで、今年も12年に一度の大にぎわいだった。「親子の像を携帯電話で撮影して、未年のお守りとして待ち受け画面にする人もいます」と宮司の半田さんは話す。 奈良時代の伝説上の豪族である多胡羊太夫が建立したといわれ、地元住民の間で「羊神社」と呼び称えるようになったとか。境内にある羊の像などは神社と地元住民が協力して少しずつ増やしていったそうで、地元に親しまれていることもうかがえる。 まだ、初詣に行けてないという方、ぜひ行ってみるのはいかがだろうか。
「名古屋各地を旅してきた羊たちが集まったんです」
以前もTHE PAGE愛知で紹介したヤマザキマザック美術館(名古屋市東区)の「未年計画 名古屋ひつじ物語」。美術作家の井上信太と映像作家の前田真二郎による「羊飼いプロジェクト」を展示。ヒツジが描かれたパネルをドイツやモンゴルなど世界各地で放牧(設置)し、写真や映像に収めた記録を公開している。 今回はナゴヤドームや名古屋城、名古屋市科学館などさまざまな観光名所でプロジェクトを実施している点でも話題だ。 開催から1か月以上が経ち、学芸員や入館者の生の声が聞こえてきた。「羊がいるだけで日常の景色が非日常に変わり、ゆったりとした時の流れを感じませんか?」と語るのは学芸員の坂上さん。「入館者からは、“のんびりとした気持ちになれる”“ゆったりとしたペースに引き込まれた”という感想をいただいています」